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Channel: インタビュー – LoLの情報サイト Mikulas(ミクラス)
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TSM Dyrus選手、引退インタビュー

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―まず初めに……Dyrus、このインタビューを受けて頂いて、本当にありがとうございました。
今一体どんな気持ちでいるのか、想像することしか出来ませんが……試合を終え、こちらに来るまでに見た限りでは、お話しして頂くのは(感情的に)難しいことかとは思いますが……、まず聞かせて欲しいのは、あなたが今終えた最期の試合、最期のWCSについて。そしてこのステージに立って初めに何を思ったのか……聞かせていただけますか?

Dyrus:ええっと……。正直に言ってどうしたらいいのか、何を言ったらいいのか分からないんだけど……。
ファンの猛烈な応援を受けて、受けていたのに……[歓声]……沢山のファンが生み出すエネルギーにはとにかく尊敬しか無くて……誰を応援しているかとか……例えばSoazとかImpとか……そういうのに関係なく、結局とても楽しくなるんだ。そして誰かがすごいプレーをやったりすると、そういうエネルギーが……とにかく観てて興奮させてくれるんだ。[歓声]
ただ残念だけど…自分の最期の試合では……一番大事な時に結果が残せなくて……。だから……[大好きだぞDyrus!!みんなが愛してるぞ!!]

がっかりさせて、ファン全員に本当に申し訳ない……。

―Dyrus……。

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[Dyrus,Dyrus,Dyrus!]

―普通なら誰だって、ベストを尽くそうとして貴方のような状況になったらそう感じるものだと思います……。けれど、今この瞬間は会場の全員が、心の底から貴方の味方だと思います。そしてその他多くの人々が同じように貴方の味方で……、貴方の築いてきた素晴らしい経歴がそうさせるのだと思います。
NA LCSではありとあらゆるゲームに出場し、6回の決勝経験がありました。WCS出場は5回、誰の目から見ても明らかに素晴らしい経歴でした。そしてどんな時も、貴方のためにファン達は側に居てくれました。そんな彼らに、何を伝えたいですか?

Dyrus:言いたいことは、みんなへの感謝と敬意しかないです。いろんな事がこれまであって……。そして……それは今、終わって……。新しい1ページを開く時が来たことはわかってるんです。
僕の物語はここでおしまいだけど……自分がいなくなったあとも、みんなにはTSMのことや、チームメイトのことを応援し続けて欲しいです。

[TSM!TSM!TSM!]

……それから、ほんとに、本当に、ファンのみんなが与えてくれたものに感謝しています。e-sportsというものを……(ゲームの)ポーズさえなかったような時期から一緒に盛り上げてきて……とても遠くへやって来ることが出来たように思います。本当にみんなに感謝しています。そして、これから先、僕のチームメイト達に幸運があることを祈っています。

―ええ……言い残した事はもうないと思いますが…あなたは多くの人々に影響を与えてきたと思いますし、これからもそうあり続けると思います。インタビューを受けて頂いて、本当にありがとうございました。もう一度だけ言わせてください、彼の素晴らしい経歴と、そしてこの場に立って、私達に想いをを伝えてくれたという事実を。

[Dyrus, Dyrus, Dyrus!!]

Dyrus:本当にありがとう。

Emotional Interview with Dyrus – Championship group phase [10-10-2015]

(文字起こしReddit「Emotional Interview with Dyrus – Championship group phase [10-10-2015]」より引用)

Via:Dyrus選手の引退インタビュー和訳


TSM Dyrus 最後のAMA

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今年のWCS2015はTSMのDyrus選手にとって最後のプロシーンでの活躍となりました。
TSMが敗北を喫した後、彼はRedditにてファンのために最後のAMAを行いました。
原文(https://www.Reddit.com/r/leagueoflegends/comments/3ob96w/dyrus_final_ama/

はじめに

もうすでに何度かAMAを行っているし、これを最後にしたい。
みんなが一番聞きたい事は、今後について僕が何を考えているかという事だと思う。
正直全く決まってないのだけど、今まで予定していた事を伝えよう。

配信やYoutubeでLoLの講座や面白い事を提供していきたいと思ってる。
アナリストの批評や元プロプレイヤーから見た物事の説明など、できるだけ度を過ぎないように正直にやっていく予定だ。

別の可能性としては、一年休憩を取った後に、どこかのチームのサブメンバーになるか、コーチやマネージャーなどチームを別方向から助けるような仕事に就くかも。
選手として活躍するのは、他のチームが僕を「一番欲しい選手」とは考えないだろうから、できないだろうね。
TSMには大きな借りがあるし。

コミュニティの批判(元CLGのlink選手が書き残したチームメイトに対する批判的な告発文と、それに対するチームメイト達の声明文)に関しては、正直なんの同情もないし、これが長ったらしい声明文に対する感想だ。

このAMAではジョークや嫌な事など、どんな事でも受け答えするよ。
MalphiteのUltをTankに使った事とかね。
世界大会で良いパフォーマンスをみせれなかった事は100%僕が悪いし、言い訳もできない。

ただ、信じてほしい事がある。
僕だけでなく、プロプレイヤーの何人かは訳の分からない事を言っているんだ。
たくさんの批判が生まれるのは君たちファンのせいじゃなく、話しの食い違いであったり、数人のアナリスト達の取るに足らない誤解のせいなんだ。

でも、いくつかの建設的な批判はしっかりと議論しなければいけないね。
(他の選手が起こした批判的な告発文やコミュニティの意見に対して)
言いたい事はたくさんあるけど、それは実際に問題を抱えている他の選手に話してもらう事にするから、今回は触れない事にするよ。
その時が来たら、彼ら自身が物事の真相を語ってくれる。
それがDoubleliftであれ他の誰かであれ、しばらく待たないといけないけどね。

失望させてすまない。
だけど僕の引退に際してネガティブなネタを、よりポジティブな話を求めているソーシャルメディアに話したくないんだ。

AMA

チームメイトとの仲はどうだった?

Santorinは、僕の体調管理に関わってくれて、ジムでのパートナーだった。
特に仲が良いという訳ではなかったけど、もっと仲良くできたはずだ。
僕は彼の物語と筋力トレーニングを尊敬している(ジムでよく体を鍛えていたらしいです)。
また、若く素晴らしい学習能力を持っている。
来年どのようなタイプの人間になるのか興味があるね。

Bjergsenは、全ての事においてメインキャラクターみたいな感じだった。
リーダーのように振る舞い、正しい事をよく言った。
それらの事が彼を選手としてだけでなく、人間的にも尊敬させたよ。
唯一好きでない点は、ほぼ全ての行動がトロいという事だ。

彼はすごく面白いしいつもRedditのニュースレポーターみたいな感じだった。
なにか大きな事が起きたら、それを一番愉快な方法でみんなに知らせるって感じで。
Turtleと彼が一緒にいると、馬鹿な事をやったり歌いだしたり騒がしかったりで、マジで馬鹿騒ぎしだすんだ。
でも、最終的には全てにおいて素晴らしい奴だよ。

Turtleは、気まずい空気や沈黙を破る奴だった。
何を言うにしても、どれだけ馬鹿な振る舞いをしても、賢くあっても。
僕にとって最も仲良くしやすい人物で、同じ食事を取るし、同じゲームをやるし、その他にも色々一緒にやった。

一度だけ彼を恐れた事がある。
S3の時にReginaldと僕が意見を違えた時に、彼が机をぶっ叩いてキレてどこかへ行ってしまったんだ。
でも、その後に僕がどんな人間かを悟ってくれて仲良くなったんだ。
結局、僕は彼とBjergがやる事に付いて回って、彼ら二人が僕の最もよく遊ぶ友達なった。
彼は純粋に一緒にいて楽しい奴だよ。

Lustboyは、僕に後輩という経験を持たせてくれた奴だった。
彼のジョークミームはすごく面白くて、とても可愛い奴だったよ。
僕は基本的に韓国人が好きだから、彼に怒る事は無かった。
例え、彼がチームに来た当初英語をあまり喋れなかったとしても、NAの環境の中で彼が何をしたいのか考えが汲み取れたし、彼がここまできた経緯を尊敬しているんだ。
S4において彼ほどのSupport Carryをほとんど見た事がない。
あまり会話する事は多くなかったけど、彼にはポジティブな感情しか持ってないよ。

これらチームメイトに関する所感かな。

他のTSMのメンバー(GleebやAmazing、Chaox)との付き合いはどうだった?
引退した人達とは?

Gleebは、始めはクールだったけど、恐らくプレッシャーとストレスが重くのしかかったんだ。
上手く説明できない。ごめんなさい。

ChaoxとAmazingは、本当に仲が良かった。
ルームシェアしていたからね。

僕はあまり社交的ではなかったから、彼らがチームから外れるってなった時、個人的な事を除いてあまり話しをしなかったよ。

最も強かったと思うTSMのRoster(メンバー構成)は?

Lustboyがメンバーに加わりS4でブートキャンプした時に、僕たちは世界でも十分通用すると感じた。

主にSamsung whiteと練習試合してたんだけど、不運な事が起きてSKに負けた。
結局、彼ら(Samsung white)と対戦したけど早々に負けてしまった。
彼らは本当にいいチームだった。

Reginaldのチームマネージメントはどう思う?

世界大会直前はRegiは多忙を極める。

君たちは見てないだろうけど、彼の仕事量はとんでもないんだ。
僕も直接は見てないんだけど、イライラさせる数々の仕事のせいで、時々睡眠をとれていないようなんだ。

だけど、これが毎度プレイオフに行く前に彼が取り組む仕事であり、彼の力がNAで当時5位だったTSMを2位以内に納めさせたんだ。
これは大げさではなく、もしも彼が介入しなかったら、過去に2度も世界大会に行けなかっただろう(今年の世界大会はLustboyとLocodocoの追加もあった)。

Regiは、反対意見や問題があれば、どんな事でも相談に乗ってくれる。
選手を本当に上手く扱うし、一度も僕たちをこき下ろすような事はしなかった。
彼は非常に平等で、時には自らクソ野郎にもなるんだ。

大会後にTSMの経営スタッフが変更される予定は?

詳しくは言えないけど全体的に変わる予定。

TSMのShot Calling(ゲームの指揮)はどうすれば改善できるのでしょうか?
Shot CallingできるTop Lanerを招くのですか?
未だにMid Game / Late Gameの全体的なShot CallerはBjergsenに任せているのでしょうか?
彼からShot Callerの役割をなくし、Mid Lanerとして集中させた方が良いと思いませんか?

Shot Callingは、SupportかJunglerに担わせるべきだと考えている。
もしもTop LanerがShot Callできたらそれは才能だよ。
必要とされる能力がMid Laner向きだからね。

Marinが現在の世界大会でベストプレーヤーだと考える理由はそれだよ。
(SKT T1のMarin選手はTop LanerでありながらShot Callerも務めているそうです)

これからも南カリフォルニアに留まる予定ですか?
ガールフレンドと共に住むのかOddoneと共に”引退者の家”で配信を始めるのですか?

南カリフォルニアに留まると思う。

誰もが気になっていると思うけど、最後の試合が終わりカメラが回らなくなった後チームの中ではどういった事が起きた?
「最後のゲームが終わったね」的な感じ?

どう説明すればいいか分からないけど、試合中に頭の中にあった事はダメージコントロールだった。
試合が終わった後は、全てのプレッシャーがどこかへ行ってしまい、その時まだ全てを終えていたわけではなかったけど、チームの仲間が力を注いだ全ての事に感謝している事を伝えたかった。

TSMの新しいTop Lanerとして誰を期待している?

これが僕が考えついた(非現実的な人も含む)リストだ。
こんなにもたくさんのTop Lanerが僕の後釜になる可能性があったら幸せだよ。

  • zionspartan
  • hauntzer
  • flame
  • cabochard
  • trace
  • Marin(現在最強のTop Laner)
  • ssumday(議論の余地があるけど、2番目に最強)
  • huni
  • impact
  • soaz
  • ziv

できれば英語を話せる人がいいね。
上記のTop Laner達は技術的に非常に優れていて、その中でも最もモチベーションの高い選手を選ぶと思う。

Quasは? 彼をすごい尊敬してたって聞いたと思ったんだけど

そうだけど、今年の彼のパフォーマンスにはがっかりさせられたよ。
彼自身今年の10倍は上手くやれると分かってるし、来年良いパフォーマンスが出せる事を望むよ。

今まで相手にしてきた中で一番やっかいだったTop Lanerは?

今年はMarin。去年はsave。一昨年はimpact。

今年の世界大会において技術面でどのTop Lanerの相手をするのが大変だった?
Junglerでは誰?

今年のJunglerの中ではkakaoがマジで強かった。
(Top Lanerに関しては)正直、誰ともまともに戦い合いたくなかったよ。

今年の練習試合で一度でもMarinにLane戦で勝てた?

2v2で一度だけ、ほぼ勝てるだろうって時があったけどつまらない事でやらかした。
それとFlat Armor積んでなかった。

CassiopeiaのTopについて

正直な話、Teemoより嫌い。

あなたのLoLキャリアの中で、一番楽しかったのは?

S4の時にRenektonをプレイ出来るようになってからが一番楽しめた。
LaneでGank受けた時に上手くプレイすれば(対面とJungler)二人共倒せたからね。
また、Dr.MundoやShyvanaのメタも僕にとってはとても簡単だった。

対LGDの最終戦でSingedをPickしてもよかったのでは?
負けても結果に影響はなかったんだし

チームメイトに嫌な思いをさせたくなかったんだ。
僕は仲間のために最後までベストを尽くしたい。
見せ物じゃないんだ。

質問者からの返事:それが君がコミュニティから多くの尊敬を受けている理由だよ。

ありがとう!

All-Starsに出席して最後のSingedゲームをみせてくれる?

もし、参加するチャンスが与えられれば、それまでにSinged練習して実用的な戦略を見つけてくるよ。

競技シーンに関わる前の過去の自分に対して何か伝えたい事は?

恐れるな。
差し迫った時に自信を持ってしっかりとした決断を下せ。
S2の時に何があっても戦略をリークするような事はするな。
(彼はS2の時にあるチームの戦術を他チームに漏らしてしまった事があります)

過去を見返して、プロとして活動した中で一番大好きな記憶は何?

対CLG戦でDr.Mundoを使っていて、単独で相手のJungleをInvadeしてRed Buffをパクった事かな

NA LCS Spring Playoffs 7:53〜9:01

あなたは「最近LoLは人気が落ちているのではないのか」と考えていますか?
ここ最近、便利すぎるチャンプや面白みのないメタに対して、不満をいうスレッドやコメントが多々見受けられます。
 
それから、私はプロシーンにある不安があります。
それは”地域内”の競技シーンにおいて、多くの”地域外(国外)”の選手が参加しているという事です。
他国の選手に対しては排他的であった中国チームでさえも、NAのチームと同じくらい問題視されなくなって、多くの外国人選手が参加しています。
 
これらについてどう思いますか?
LoLは永遠に続かず人々は他のゲームに移ってしまうのでしょうか?
こういった事があなたが競技シーンを降りた理由の一つですか?

LoLは僕を6年間も夢中にさせてきたのだから、結果的にそういった変化は良い事だったと思う。
僕はプレイするゲームを非常に厳選するタイプだし、メタの変更はゲームの新鮮さを取り戻す手助けをしている。

だけど、今は別のゲームもしたいかな。
今まで、やりたいゲームをたくさん見過ごしてきたし。

今のメタは見てて楽しいよ。
僕だけかもしれないけど。

最後に

このAMAを読んでくれてありがとう。

さあ、現実に戻る時だ。
このAMAはFacebookに載せないよ。
すごく屈辱的な経験だったからね(苦笑)

もう一度、みんなにお礼を言いたい。
ありがとう。

世界大会を楽しんでね!

原文・画像の引用元

NALCS初の女性選手、Renegades Remilia氏インタビュー

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WCS2015も終わりプロチームが来年のLCSに向けて様々な動きを見せている中、チャレンジャーシリーズから上がってきた新チーム「Renegades」が女性プレイヤーMaria “Remilia” Craveling 選手をsupportとして迎え、春のNALCSに出場する予定です。NALCSへの女性プレイヤーが出場するのはLoL史上初です。

少し古い記事ではありますが、氏へのインタビュー記事がありましたので翻訳しました。
この記事は転載元「LEAGUE OF GIRLS LATINOAMERICA」様から許可を得ております。
原文(Renegades: 19 questions with Remilia (Interview))

―LoLを始めたきっかけはなんですか?
Remilia:LoLをプレイする以前は別のゲームをやっていまいました。GunZ The DuelやAge of Mythologyです。
多くのGunZのコミュニティーがLoLに移ってしまったことに伴い、私もLoLをプレイし始めました。シーズン1の頃だったと思います。

日本でも無料オンラインFPSが盛んになる前非常に人気のあったTPSゲーム GunZ the Duel。 20代後半のオンラインゲーマーでプレイしていた人も多いのではないだろうか。

日本でも無料オンラインFPSが盛んになる前、非常に人気のあったTPSゲーム「GunZ the Duel」
20代後半のオンラインゲーマーでプレイしていた人も多いのではないだろうか。(引用元:4Gamer

―競技シーンに参加し始めたのはいつですか?何がきっかけですか?一度でも自身をプロプレーヤーだと考えたことはありますか?
Remilia:初めての競技シーンでの活動は「Curse Academy」でプレイしたことだったと思います。私はsolo queueでFabby選手と友達になり、彼らのチームのsupport選手がNESL(ESLという団体の国内試合)に参加できないということになり、代わりに私が参加しました。

その大会で私は良いパフォーマンスを発揮した結果、その後も彼らとの交流が続きました。私はまだ自分をプロプレーヤーだと考えていません。よくsolo queueでLCSの選手を見ていたし、彼らは他の一般プレーヤーと比べて一段上の存在でした・・・。今はこうして(プロの選手と共に)いるからそのイメージは崩れてしまったかもしれないけど。えへへへへ。

―今までに競技シーンで活動するような他のチームでプレイしたことはありますか?
Remilia:「Curse Academy」でプレイし、中々良い結果を残せました。その他にも友達といくつかのチームを立ち上げました。「NBD」というチームをJummychuと。他には「Necrofantasian」というチームをAzingyとVirusと。それらのチームではNACS(NA Challenger Series)で20ラウンド目のTeam8との試合に起きたどんでん返し等を除いて、ほぼ良い結果を残せませんでした。

―高レートのsolo queueでのゲームとNAでの競技シーン(NACSやNALCS)での試合の違いについてあなたの意見を教えてください。
Remilia:それらの違いは競技的な考え方を持つかどうかにあります。私がsolo queueを回すときは、たいていは何にも考えず目標も立てないままプレイしています。競技シーンや練習ではマップ上における利用できる情報に焦点を置き、それに基づいて決断を下さなければいけません。

―あなたはLCSにおいて初となる女性選手ですが、これは全世界の女性プレーヤーに対するビッグニュースであり、賞賛されるべきことです。このことはあなたにとっても何か特別な意味のあることでしょうか?
Remilia:うーん・・・そうですね。本当に意味のあることだと思います。ただ、上手く言葉に表すことができません。

―LCSに出場するためにどのような代償を払ってきましたか?
Remilia:本当に多くの人生の時間を犠牲にしました。国を跨いで移動したり、学校を中退したり・・・。そのことに触れられると悪く思われてしまいます。

―女性がテレビゲームの競技シーンでプレイすることについてどう思いますか?今のところ気に入っていますか?
Remilia:うーん・・・そうだとは思いません。私の場合、競技シーンに取り組む日々は幸せに毎日を送れるような環境ではありませんでした。e-sportsにおける他の女性達の境遇を知らないため、実際はどうなのか何とも言えません。

―女性のみのチームについてどう思いますか?
Remilia:高いレベルで競技的に活躍することについてですか?少なくともNAではchallenger tierの女性はあまり多くありません。今の段階で彼女達がsolo queueで最高レベルでなければ、一人一人の技術の向上には長い時間がかかると思います。もし強い選手がそろっているチームなら、性別がどちらであれ問題はないと思います。

―競技シーンで活躍しようと考えている女性達に対してなにかアドバイスはありますか?
Remilia:あなたの成果や戦績を無視する人やエンジョイ勢止まりだとか言ってくるような人に対しては、ゲームで賞賛を受けるような上手なプレイをすればいいだけです :^)

―あなたの知恵を貸してください。toxic player(ゲーム中にtroll行為や暴言ばかり吐く人)を回避する方法は?「台所に行ってサンドウィッチでも作っててくれ」なんて言ってくるプレーヤーに対して(女性プレーヤーは)どう対処すべきなのでしょうか?
Remilia:正直私も対処方法はよくわかりません。ただ、私はいつもミュートにして知らんぷりします。でもそういった嫌がらせを回避しきるのはとても難しいです。Lolを現実からの逃げ口にしている人はたくさんいますので。

―あなたと同レベルの女性プレーヤーに会ってみたいですか?
Remilia:ええ、もちろん(笑)

―Threshの女神様になるためにどのようなことをしましたか?
Remilia:私は複数のアカウントでThreshを何千回とプレイしました。どれだけThreshをプレイしても飽きることがありません。彼を使えば脚光を浴びるようなプレイができるし彼の持つスキルでゲームをとてもスムーズに進めることができます。Rankedを回す際、他のチャンプではそうはいかないのですが彼を使えば永遠にプレイできる気がします。私が彼に対して自信があるのは多分そういった理由だと思います。

参考動画:Maria Challenger Thresh Montage (NA)

―ゲーム中、supportとして最も優先すべきことは何でしょうか?
Remilia:supportの役割は非常に曖昧で、とても複雑だと思います。supportのマップ上でのポジションはとても重要でearly gameの勝敗を左右します。(towerやdragonの)オブジェクト周りの視界確保、junglerと協力してinvadeすることや、そうしている間にも味方のADCに泣き言を言われないようにしなければいけません。supportはとても多忙な生活を送っているのです・・・。

―あなた自身を表すならどのチャンピオンが一番近いですか?
Remilia:Morganaです。彼女の堕天使のテーマは私と似通ったところがあるから好きなんです・・・。でも他の好きな秘密のチャンプはBraumです。悲しい気分の時、彼を使います。ストーリー上の彼の言葉は私の気分を良くさせるのです。”夜が暗ければ星もまた眩し” :^)

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―あなたの好きなアニメトップ3を教えてください。
Remilia:トップ3・・・。一つはSteins;Gate。MapleStreetが(その作品について)なんと言おうと。

他は未来日記。私は昔その作品から名前(Yuno)を盗んでLoLで使っていました。

最後は魔法少女まどか☆マギカです。とても面白い作品で、伏線も素晴らしかったです。もう一つ上げさせてくれるなら桜Trickです。

―もしもアニメのキャラクターになれるならどれがいいですか?
Remilia:ノーゲームノーライフのステファニー・ドーラです。ゲームに負けたらどんな気持ちになるのか知りたいです。

―何か一つ超能力を持てるとしたらどんな能力が良いですか?
Remilia:この選択にMapleStreetは黙っていないでしょうね。ですので変身能力でいいです・・・。

―尊敬するプロ選手は誰かいますか?
Remilia:元々はMadLife選手を尊敬していました。彼の影響でOsu!を始めました。NAではAphromoo選手を尊敬しています。彼と共にいるととても落ち着くし、私がADCをすると彼はキャリーしてくれます。

―WCS2015ではどのチームを応援していますか?
Remilia:もちろんCLGです。CLGのTシャツも持ってるぐらいなんですよ。

関連リンク

Renegades公式WEBサイト
RenegadesオフィシャルFacebook
RenegadesオフィシャルTwitter

「絶対にカムバックするので待っていてください」Ozone Rampage Meron選手インタビュー

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「腕を怪我したぐらいのことで諦めたくないので、絶対に治して復帰します。」

そう語る彼は、ゲーミングチーム「Ozone Rapmage」に所属するMeron(めろん)選手だ。

今年はシーズンMVPを受賞するなど活躍を見せてくれた選手だが、現在は過度な練習のすえ腱鞘炎になってしまい、思うようにゲームプレイができない状況が続いている。今回は休養中の彼に話を聞いた。

Meron(めろん)
ゲーミングチームOzone Rampage所属のADC。2011年に「League of Legends」のプレイをはじめ、Ozone Rampageの前身チームPenTacticalから在籍する古株プレイヤー。国内プロリーグ「LEAGUE OF LEGENDS JAPAN LEAGUE」では2015年シーズン2にMVPを受賞。世界大会「WORLD CYBER GAMES 2013」に日本代表として参加した経験も持っている。最近好きな食べ物はハンバーグ。

強いプレイヤーがいたら、その人の技を盗んでいました。

「対戦ゲームが大好きです。対戦しないゲームはあまりやりません。」

TVゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」や将棋など、子供の頃から対戦する遊びが好きだった彼は、近所のカードショップで開催されていたカードゲームの小学生大会で優勝したこともあった。

子供の頃から培ってきた”勝負の駆け引き”の感覚は、もちろん今の競技活動の中でも活かされているという。

「League of Legends(以下LoL)」は2011年にプレイを始め、当初は誰からも指導をうけず、独学でとにかくプレイした。

ゲーム中には、自分以外の9人のプレイヤーに常に注目し、活躍しているプレイヤーの上手い動きはすべて真似て取り入れていった。

「強いプレイヤーがいたら、その人の技を盗んでいました。チャンピオンの使い方、アイテムの選び方も。しっかり観察して、真似て、強くなりました。もちろん、ただ真似するだけではダメです。自分で考えて理解して自分のモノにしないと。」

「ただ真似するだけではダメです。自分で考えて理解して、自分のモノにしないと。」

「ただ真似するだけではダメです。自分で考えて理解して、自分のモノにしないと。」

ちなみに、競技シーンで長く活躍し続ける彼に「モチベーションを維持する方法」についてもたずねてみたのだが、空振りに終わった。

彼はLoLに飽きたことはないのだ。プレイすればするほど奥が深く、面白すぎてやめられないのだという。

「Solo Queueでひどい目にあわされたり、何か言われてメンタルに影響するかもしれないですが、そいったときは気にせず休むようにしています。あんまり他人のことは気にしないほうがいいですよ。」

”強さの秘訣は練習”

彼は、その強さの秘訣をインタビューされると必ず「練習」と答えてきた。

「僕は本当に誰よりも練習しています(笑)チームの練習では、下手なチャンピオンをやらされて、馬鹿にされたくなくてひたすら練習、練習、練習と、繰り返していました。最初は苦手でプレイしたくもなかったチャンピオンなのに、いつのまにか好きになっていて、キャリーできるようになってしまうんです。」

以前はVayneのプレイングが下手でチームメイトに馬鹿にされていたこともあった。だが、それが悔しくて、練習した結果、今では彼の得意チャンピオンの一人となっている。

”強さの秘訣は練習”その言葉は嘘でも、パフォーマンスでもないのだ。

そして、そのストイックすぎる姿勢が、選手生命にもかかわりかねないケガを招いてしまったのもまた事実だ。

「ケガをしてしまってからは、なるべくストリーミングを見てついていくようにしています。あと瞑想をしてみたりとか(笑)このケガをなおして復帰して、これからも長く頑張るのが今後の目標です。絶対にカムバックするので待っていてください。」

おそらく、暗い顔をしているのではないか。そう思って臨んだインタビューだったが、チームで一番の「努力家」は笑顔を交えて答えてくれた。

(写真=Gaze)

関連リンク

Ozone Rampage公式WEBサイト
Ozone Rampage公式Twitter

”EUチーム快進撃の立役者” Origen sOAZ選手AMA

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sOAZ

2015年10月に開催された世界大会「2015 World Championship」。そこでEUチームの一つである「Origen」が初出場ながら準決勝進出という好成績を残した。

彼らはゲーム中盤〜終盤に重きを置いた戦略をみせたため、序盤にリードが取られている状態から集団戦でひっくり返すという熱い試合が何度もあった。

特に当時はtopのチャンピオン達がOP揃いだったこともあり、チームのtop lanerであるsOAZ選手の劇的なシーンが多く見られた。筆者もOrigenの試合はよく見ていたが、チームの中で恐らく彼が一番喜怒哀楽に恵まれた選手だろう。

11月に「Intel Extreme Masters(通称IEM)」に出場した後、フランスに帰国した彼はファンのためにRedditでAMAを行った。

原文(Hi, Origen sOAZ here – AMA)

このAMAの中で、最近の彼の活躍やコミュニティーからの非難について回答している。

本記事はそのスレッドの中からいくつかの質問と回答を翻訳したものである。

はじめに

前回のAMAからだいぶ経ったね。久しぶり。

Season4とSeason5の世界大会では君たちRedditorから本当に多くの批判をもらったよ。だからこの時期にAMAを行うことは全てを明らかにするためにとても適していると思う。できる限り多くのことに答えるよ。

LoLのプロゲーマーとして

―プロゲーマーになるっていうのはどんな感じなのでしょうか?LoLでの今年の目標は?
プロっていうのは高い地位か低い地位のどちらかしかない。中間っていうのは存在しないんだ。だから本当に幸せな時と本当に最悪な時しかないよ。
僕のLoLでのゴールは幸せになることだ。

―IEMではTSMのHauntzer選手がAcorn選手とFlame選手に対して非常に良いプレイをみせましたが、あなたは彼に圧勝しました。このことはOrigenが得ていたearly gameでのアドバンテージのおかげなのか単純に彼よりも上手いからのどちらだと思いますか?
勝てるかどうかはメタにもよるしチームの対応方法にもよる。個々の技術はあまり関係ないよ(今のところはね)。

―EUの他のtop lanerと自分をどう見比べますか?
技術的な面で見たらcaboやhuniより悪いね。だけどシチュエーションごとの対応力は負けないよ。”素晴らしい個性を持ったプレーヤーではなく、良いチームプレーヤー”ってとこかな。

―プロ選手として最も大きな欠点は何だと思いますか?今までにその欠点を克服しようとしたことはありますか?もしそうだとしたらどういう結果に終わりましたか?
良い質問だ。僕の欠点は忍耐力の無さだ。長い間苦しまされ続けたよ・・・。
それとプロになってから(2年くらい前から)なんだけど、プロである以上メタに沿ったチャンピオンをプレイしなければいけない状況が続いている。どれだけやりたくなくてもね。僕は本当に頑固な性格だったけど今はかなりましになったよ。

―引退について考えたことは?
Season4が終わった後に考えたことがあるよ。世界大会前の一ヶ月間の練習では本当にダメだと思った。今のところこの体験が今までで一番最悪だったね。

―今年みせた高いレベルのプレイをどのように維持しているのですか?
LoLの為にかなり多くのことを犠牲にしたよ。今はなにしていいのかですらわからないけど(やりたいことを)選手を辞めた後にできるようになるかも。だから今はただ努力するのみだよ。

現在のプレシーズンについて

―今のプレシーズンはどう思いますか?
まだたくさんsolo queueやってないけど、良い変更だったと思う。だけどゲームバランスを保つためにはまだまだ多くのことを調整しなければいけないね。

―現在競技シーンにおいて最も強力なチャンプは何だと思いますか?
今のパッチであまり練習試合してないけど、タンクでダメージ出せる奴とsplit pushできる奴が強いんじゃないかな。後tankyなjunglerも強いと思う。

―早いゲーム展開は好きですか?
良くもあるし悪くもある。どれだけ早くチャンピオンをsnowballさせられるかとか、メタに左右されるね。

SoaZ-worlds2015

コミュニティーからの非難について

―頻繁に起こるあなたへの非難にどう対処していますか?
少数の人間が批判してくるような内容は全然記憶に残らないし、気にも留めていないんだ。だけど僕を侮辱してくる無知の人間から自分を抑制するのは正直とても大変だよ。

―あなたに対するコミュニティーからの非難は、モチベーションの向上に繋がりましたか?
良いプレイができている時はそうだけど、良くない時は逆効果だね。

―私から見てWickd選手とあなたは二つのシーズンを通して同じ境遇にいたと思います。そして今、あなたたち二人の過去の活躍をみんな知っていると思いますが、小さなミスに対しあなたはたくさんのヘイトを受けます。コミュニティーというのはベテランの選手に対して厳しくなるものだと思いますか?
“正しくプレイできている瞬間は誰も覚えていないし間違えてしまったら誰もが忘れない”

たくさんのことに取り組んではいるけどみんなが気にしているのはスコアボードだけなんだ。例えばIEMの後では多くの人が賞賛してくれたけど世界大会のときはヤキが回っているだとか自信がなくなっているだとか非難ばかり受けていた。彼らはチームプレイのやり方を全く評価しないしどのチャンプをやってるかも気にしていないんだ。

多くのEUの選手がNAに移籍してしていることについて

―ここ最近多くのEUのプレーヤー達がNAのチームに移籍していることを”人材の民族大移動”と呼ぶ人もいます。このことはEUのプレイヤーのレベルに影響が出ると思いますか?それと、NAに移籍してしまった人達はEUにいたときのように成功を収めることができると思いますか?
(レベルに影響がでるかどうかは)様々な要素があるけど可能性として考慮しなけれはいけないね。もしNAに多くのファンがいて移籍後に良い働きをみせれば、配信したり契約したりして多額の報酬がもらえるしさらにファンも増える・・・。だけどNAのチームでEUと同じ位成功できるとは限らないよね :)

元チームメイトと思い出を語り合う 各国のスター選手達

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e-sportsにおけるプロプレーヤー達の世界とは非常にシビアで、給与面でも精神面でも最高と最低しか存在しないとプロチーム「Origen」のsOAZ選手は語った。苦楽を共にしたチームから移籍し、仲間と別れてしまうことはとても心細いことだ。

だが一方で、各地域でトップを走り続けたチームの選手達はそういった不安はあまりないようで、お互い上手くやっていけると信じている。

ALL-Starでは各地域の移籍の決まっている選手と残された選手との対談を実現した。その記事を日本語で紹介する。

チーム:Counter Logic Gaming

Aphromoo「Doubleliftはマジでバカ。」
Doublelift「わかった。ならAphroはアホ。」

rush_hour
かつてのCLGには”rush hour”と呼ばれたDoublelift選手とAphromoo選手からなる名コンビが存在した。しかし現在はDoublelift選手がTSMに移籍したことによってお互い敵同士の関係になった。

Aphromoo選手はADCからSupportに役割を変更した過去を振り返る。

Aphromoo「正直に言うとDoubleliftと一緒にプレイするまで僕は一度もSupportをやったことが無かったんだ。何をすればいいのか全くわからなかったから毎回他のチームから馬鹿にされたよ。

そんな中、2014年の始め頃は彼とのlane戦のやり方に”成長痛”を感じていた。でも彼とのbotをより強力にしてやろうと思ったから僕はこういったんだ。”Peter(Doublelift)、一緒にlane戦のビデオ見ようぜ”って。その後のNALCSはやりたい放題だった。何が起こったのかさっぱりだよ。」

Doublelift「俺はよく覚えているよ。一度bot laneを圧倒したら、次の試合はたいてい負けていたんだ。連続して勝てない原因が突き止められていなかった。だけどビデオで自分たちのプレイを見ることで、相手の構成に応じた対策を練ることができたんだ。

bot laneのやり方にシステムが構築されていくことで、徐々にlaneフェイズが確かなものになっていった。その後は負けることが難しいくらいだったよ。僕が思うに、如何にlane戦を自然な形でプレイするかということについて考えが一致したんだ。僕らはどちらとも攻撃的にプレイすることが自然だと考えていた。」

Doublelift選手は最も印象的だった試合について語る。

Doublelift「夏のNALCSの決勝戦でpenta killを取ったのをよく覚えているよ。一度に全てを話せないけど」

Aphromoo選手は全てを語った。

Aphromoo「”Zekeのクール上がった。ULT撃つわ。Exhaustかけてやった。ナアアアアアイイス。んじゃ俺なんにもやること無いから。”」

Doublelift「・・・まぁ要約すると俺たちはかなり調子が良かったってこと。Aphroがゲームメイクをするんだけど彼はしっかりとした戦略を自分の中に落とし込めていた。彼が下準備をして俺はただ処刑を執行するだけ。」

彼らの強さを的確に例えてくれた二人だが、これからはお互い敵としてLCSを戦っていかなければならない。両者ともTSM対CLGの試合は面白くなると考えており、さらにDoublelift選手は理想のシナリオを語った。

Doublelift「今後のCLGでAphroが良い働きをしてくれることが僕の願いだ。だけど僕たちはCLGを壊してしまった。」

「Aphroが全てのhookを当てるんだけどまだTSMがリードしてるみたいな。両者にとってそれが理想かな。」

Aphromoo「毎回hookに当たってたらkillされるよね普通。」

Doublelift「俺たちが勝てれば何でもいいってこと!」

その後彼らはまた大笑いしていた。

 

チーム:SK Telecom T1

MaRin「スーパースター。Fakerを一言でいうなら。」
Faker「火山みたいな奴。MaRinは試合に負ける度噴火するから。」
MaRin「いや君の方が噴火起こしてるでしょ!」

faker_marin
言わずと知れたWorlds2年連続優勝チーム SKT T1の二人だが、MaRin選手は中国チームのLGDに移籍することが決定している。

先ほどのrush hourコンビとは違い彼ら二人はチーム加入当初から良いシナジーを持っていたようだ。

MaRin「チーム加入以前から同じ複合施設に住んでいたのですでに仲が良かったんです。加入後も僕たちは選手としての義務を果たしたし、ゴールに向かって良いパフォーマンスを発揮できたので仲が壊れるようなことはありませんでした。」

そう、彼らはWorldsを制覇したのである。これ以上の功績は存在しないが、彼らの最も誇れる瞬間は別の大会のことであった。

Faker「春の大会でのCJ Entusとの一戦で、途中まで負けていた試合がありました。でも僕たちは試合中に考えを変えて、心を一つにすることができたんです。」

MaRin「チーム全員が敗北を予期していたのですが、全員が考えを切り替えて同調したんです。そのことが最高に幸せな瞬間でした。その試合に勝った後は全員が他のどの試合よりも喜びを分かち合いました。当時botの二人はまだ一度も決勝戦に出場できたことが無かったので僕たちはもう有頂天でした。」

そして今、彼らは道を分けて進んでいく。FakerはSKTに残留しMaRinはLGDに移籍することが決定している。彼は新しく中国語を学ばなければいけない。

Faker「彼は中国語が話せないのでチームが彼の学習を手伝うように言っておくことにします。」

MaRin「もう中国語の本買ったよ(笑)。」

チーム:ahq eSports Club

Westdoor「Zivは良き友で兄弟のような奴。」
Ziv「Westdoorは義理堅く信用できるク○ったれ野郎。」

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台湾、香港、マカオのチームが参戦するLMSという大会は韓国や中国、NA、EUの人気地域と比べ注目が薄いイメージがあるが、その大会で一位通過したahqはWorldsのグループリーグを勝ち残り決勝トーナメントまで上がってきた実力あるチームだ。特にWestdoor選手はその活躍ぶりから今年のAll-starに出場した。

Ziv選手がチームに加入した時はすでにWestdoor選手も在籍していた。加入当初から二人の仲は良かったようだ。

Westdoor「Zivはよく声を出してとても一生懸命に働いた。とても良いチームメイトだよ。」

しかしZiv選手がこうも努力したのは理由があった。

Ziv「ahqに加入する前のチームはあまり強くなかったし僕自身も良いパフォーマンスを発揮できていなかった。もうあきらめて学校に戻ろうかと考えていたんだけどahqのコーチとマネージャーが”うちのチームで頑張れ”と僕を励ましてくれた。それで結局、僕たちはLMSで1位になり、Worldsに参加したんだ。このことが僕の一番の思い出だよ。」

Westdoor「ああ、最高の思い出だな。」

Westdoor選手も同じ気持ちのようだ。

次のシーズンでは、Westdoor選手はサブメンバーとなる予定だ。彼の代わりはまだ決定していないが、誰が彼の代わりになろうと自信があるようだ。

Westdoor「僕たちが練習試合で弱いのは、それがahqのスタイルだからだ。練習試合では弱いけどステージの上では全く違う。新しいメンバーはそういったチームの側面に慣れる必要がある。」

Ziv選手はうなずいた。

 

チーム:Fnatic

Rekkles「Huniは可愛くて面白い奴だよ。」
Huni「Rekklesはイケメン過ぎる。ただのイケメンじゃないんだ。”イケメン過ぎる”んだ。」

huni_rekkles

Rekkles選手は一時期チームを離れていた期間があり、彼がチームに戻ったときにはEUの中で最も面白い人物であるHuni選手が在籍していた。メンバーが変わったということはプレイスタイルやチーム内の空気にも変遷が起こるということだが、Rekkles選手は上手く順応できたようだ。

Huni「彼がチームに戻ってきた時、ちょっと動揺したんだ。当時のFnaticはtopとjungleが中心で、同じ韓国人のReignoverがjunglerだったから春のLCSはやりやすかったんだけど、彼の加入でそれが変わるんじゃないかってね。だけど彼はそのスタイルを続けてほしいと言ってきた。彼がそれに合わせるからって。」

Rekkles選手はこのアプローチについて語る。

Rekkles「Huniが加入する前のFnaticに僕がいたとしても新人であることには変わりない。特にすでに素晴らしい働きをしているものを壊してしまうなんてことはしてはいけないと思ったんだ。」

こう語るRekkles選手だが、活躍していたのはHuni選手ばかりではない。Huni選手のサポートでRekkles選手がpenta killを達成した試合があった。

Huni「あの感覚は今までに一度も感じたことが無かったよ。正直なところ春のLCSでは僕がADCをサポートする状況が全くなかったんだ。」

Rekkles選手が、Huni選手がチームメイトとどれほど仲が良いかを語る。彼の人気の理由は実力だけでなく、彼の人間性にもあるようだ。

Rekkles「学校のクラスにこういう人間が一人はいる。Huniは何をしても面白いんだ。ただ彼の近くにいるだけで面白いし、それが彼なんだ。

いつも悪ふざけばかりする彼が、試合になると超真面目になってチーム全体を背負って立つんだ。そこが一番面白いところだね。」

今ではHuni選手がNAのチームに移籍してしまったが、このことがきっかけでさらに仲良くなったようだ。

Rekkles「Huniは良い時期に移籍したと思う。EUで敵対するわけではないしね。もしMSIで戦えたらいいね。それはつまり僕のチームも彼のチームも地域内で一番になったというとこだから。そしたらどちらも幸せさ!」

原文・画像引用元

「”良い選手”になりたい」 Rampage Dara選手インタビュー

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ゲーミングチーム「Rampage」サポートのDara選手は、韓国・全南科学大学(Chunnam Techno University、以下CTU)に在籍するプレイヤーだ。CTUにはプロゲーマー育成するためのe-sports学科があり、ゲームの習熟だけでなく、プロ選手としての立ち振る舞いなど、幅広い教育を行っている。

今回、そんなe-sports先進国・韓国で教育を受け、日本のプロシーンで戦うDara選手にインタビューする機会を得た。

いたずらっ子チーム「Rampage」

―LJL2015のシーズン2お疲れさまでした。振り返っていかがでしたか?(筆者、以下略)
Dara選手:すごく面白かったです!ただちょっと、キツい感じはありました。

―どういうところがきつかったですか?
Dara選手:オンライン試合の時は、泊まっていた寮のようなところのパソコンの回線の状態があまりよくなくて、新宿にあるネットカフェに行って試合に参加したりしたんですけど、結構距離が遠くて……。それが大変でした。

―そういう大変さなんですね(笑)

―Dara選手から見て、Rampageはどんなチームでしょうか?
Dara選手:面白いチーム!いたずらっ子チームですね(笑)

―いたずらっ子?
Dara選手:理由としては、今は脱退してしまったトップのAmuse君がいたとき、ジャングラーのDoadさんとAmuse君のやり取りがすごく面白かった。たとえばボイスチャットとかで「全部殺せー!!」みたいな(笑)Meronとteiさんの場合はゲームに対してすごく熱心で、すごくまじめだと感じました。「学んでいきたい」という気持ちがとても伝わってきました。

―いまMeron選手の話も出たので……、パートナーとしてMeron選手をどう見ていますか?
Dara選手:う~ん……。

―本人の前だと恥ずかしいですか?(※インタビューにMeron選手も同席していました。)
Dara選手:大丈夫です(笑)
お互い譲り合う、という感じですね。正直、結構一方的に僕からMeronにズバズバと言っちゃう感じなんですが、自分がそういう風にしているのはMeronが、すごく熱心でゲームをまじめにやってるからこそ。だから、そういう風に言うことができた。うまい表現がわかりませんが「良い出会い」だったと思います。

引退した時にファンの方々に「結構いい選手だったな」という記憶を残したい

―日本で今注目しているsupportプレイヤーはいますか?
Dara選手:DetonatioN FocusMeのKazu選手です。何故かというとLJLのGrandChampionshipで負けたから。必ず、勝ちたいです!

―2015年のGrandChampionshipは振り返ってみて、いかがでしたか?
Dara選手:すごく残念な気持ちです。ただ、あと1勝だけだったのに……って。

-先にRampageが2戦先取してましたよね。
Dara選手:もう一回だけ勝てば……。勝って、喜んで、家に帰ってゆっくり寝れたのにって(笑)今は、もう忘れちゃったんですけど、その試合が終わって、一時期、韓国に帰っていたのですが、夜寝るとき何度も試合が夢に出てきて……。

―それだけショックだんですね。
Dara選手:すごくショックでしたし、自分にもう何も残ってないように感じました。

DetonatioN FocusMeのKazu選手に注目していると語るRampage Dara選手

DetonatioN FocusMeのKazu選手に注目していると語るRampage Dara選手

―CTUではどんなことを教わっているんでしょう?
Dara選手:例えば、人間性の教育から始まって、選手になったときのインタビュー対応や、舞台に立ったときのしゃべり方なんかも教わります。いわゆる座学の授業もありますし、実技もありますし、体育みたいな授業もあります。最近は海外進出もあるので言語だったり、PCのトラブルシューティングとかも。

あとはスケジューリングして目標をたてて、Solo Queueを回して、また目標をたてて、Solo Queueを……といった感じです。

―サポートが上手くなるための、Dara選手オススメの練習法はありますか?
Dara選手:正直言うとサポート”だけ”プレイするのは、あんまりよくないですね。
いろんなロールをやって、各レーンに行って。例えばTOPに行って「TOPの選手はこういう気持ちになるんだ」ってこととか。これはしっかり理解しないといけないです。

Dara選手:自分はSolo Queueはあんまりしないですね。チームで練習をすることを精いっぱいして、Solo Queueはtierを上げるために義務的にやる感じです。Solo Queueをいっぱいやるとたくさんやると実力は上がるんですが、ただ、その分メンタルが……(笑)

一番おすすめな練習方法は、海外のリーグとか上手い選手たちの試合を観戦しながら、その試合全体を見るわけではなく、ひとりの選手の動線を追って、その真似をすることからはじめると良いと思います。

―これから、どういったプレイヤーになりたいですか?
Dara選手:「良い選手」になりたいです。自分のプレイ内容によっては批判されることもわかっていますが、自分が引退した時にファンの方々に「結構いい選手だったな」という記憶を残したいです。

―ありがとうございました。

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Rampage公式WEBサイト
Rampage公式Twitter

プロ引退後の活動 「ストリーマー」。元プロ選手Rainbrain インタビュー

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rainbrain_LJLCS2016

League of legends(以下LoL)日本サーバーの本格稼働に向けて、多くの配信者達が同ゲームの配信を行っている。

そんな中、ついに同時視聴者数1000人を超える個人配信者が現れた。彼の名は”Rainbrain”。LoLの日本人配信者で、現在最も人気のある人物だ。昨年までLoLのプロ選手として活動していた彼だが現在は引退し、配信以外にも多くのイベントに出演にするなど、多岐に渡る活動をみせている。

なぜ彼の配信は人気なのだろうか。その疑問を解く糸口を探すため、今回直接取材を行った。また彼の元プロという目線から、日本のLoLに期待していることも語ってもらった!

ストリーマーという活動

ーはじめましてRainbrainさん。近頃は様々なイベントに出演したり、配信にも力を入れられていますね。どういった方針で活動されているのでしょうか。(以下筆者)

Rainbrain:現在は「ストリーマー」を主軸に活動をしています。ゲームの配信者です。プロを引退した後に、僕にしかできないことはないだろうかと考えた時この活動をするに至りました。

イベントに出演するようなことは、基本的に声がかかればといった感じですかね。自分から何かをしていこうとかは基本的にありません。ですが現在のLoLを取り巻く環境を考えるとどうしても人手不足のようで、よく呼ばれますね。

ーメインはストリーマーなのですね。LoLのプロ活動を引退したのちにストリーマーとして活動する人は海外では珍しくありません。元Dignitasのimaqtpie氏や元TSMのDyrus氏など、同時視聴者数の平均が1万5千を超えるストリーマーもいます。

ですが現在の日本ではストリーマーとして成功している方はまだ見かけません。Rainbrainさんはまさに日本人での第一人者になろうとしているわけですね!

Rainbrain:そうですね。前例のないことに挑戦していると思います。でも配信は好きだし、できるところまでやってみようと思います。

ーRainbrainさんの配信の魅力とはどんなところですか?

Rainbrain:正直僕もよくわからないんですけど、視聴者からはよく「面白い配信」と言われます。別に笑いをとりにいってるわけではなく、いたって真面目にプレイしていると思うのですが・・・

ーつまり天然キャラというわけですね(笑)。

Rainbrain:そうなんですかね。僕はただ頑張ってプレイしているだけなんですけどね・・・

ただ、僕はJungler以外のロールも頻繁にやります。ですが慣れていないので、目の肥えた視聴者からしたら変なプレイを連発しているように見えるのかもしれません(笑)。

ーTwitterで、2016年1月の配信時間は300時間以上、1日10時間以上配信したというツイートを見ました。よっぽど配信が好きなんですね(笑)。

Rainbrain:まぁそれほどでも(笑)。1月の配信は、自分がどれだけできるのかというテストケースでもありました。

ーテストケース、ですか?

Rainbrain:はい。僕がストリーマーとして一ヶ月間どれだけ頑張れるかというテストケースでした。この活動で得られた数字を今後に役立てていく予定です。

ーかなり真剣に取り組んでらっしゃるようですね。

Rainbrainさんがこの活動で成功することは、日本における引退した日本人選手達のセカンドキャリアになる可能性があります。頑張ってください!

Rainbrain:周りの人からの期待に応えられるように頑張ります。

ープロ選手の活動を終えた後、もっと他の道があったと思いますが、なぜ現在の活動をするという決断をされたのでしょうか。確立されていない道を歩むのは不安になりませんか?

Rainbrain:正直にいうと、僕は将来のことをあまり考えていません。

ただ、ちょっと幼稚な考えかもしれませんが、普通のサラリーマンになるのは嫌でした。それで、自分にしかできないなにかをしようと考えた時、この活動に至りました。運良く今は超ハードワークです(笑)。今は自分にできることをただ頑張っているだけです。

若手に託す、世界という夢

ー今後の目標はなにかありますか?

Rainbrain:目標ではないですけど・・・強いていうなら、日本が世界相手に勝つ瞬間をみたいですね。

ーなるほど。中々難しい目標ですね。昨年行われたRiot Games公式の世界大会「International Wildcard All-star Melbourne 2015」にRainbrainさんも出場されました。満足のいく結果を残せたとは言えないかもしれませんが、当時は無所属のプレイヤーにも関わらずよく健闘されたと思います。

日本が世界に勝つ瞬間を見たいという思いは、昨年の世界大会の結果を受けてですか?

Rainbrain:そうですね。全てが僕の責任だと言うつもりはないですが、僕の実力が至らずに負けてしまった試合があるのも事実です。リベンジしたいところですが僕はもうプロ選手ではないですし、年齢的にも若くないので、僕の思いを他の若い選手に託すしかないですよね。

ー日本サーバーの本格稼働も目前ですし、日本を背負って立つような選手が現れるといいですね。

Rainbrain:日本サーバーの本格稼働が始まれば、プレイヤー人口は爆発的に増えるでしょう。そこからひょこっと世界レベルの選手が現れてくれればいいんですけどね(笑)。

ー日本で公式サービスが始まってからが期待ですね。ありがとうございました。

今の日本が世界レベルを目指すには

ここからは筆者の個人的な意見である。

日本から世界レベルの選手を輩出していくためには、彼のようにe-sportsシーンの人気ももっと上げていく必要があるように思う。

LoLを競技的にプレイする日本人プレイヤーの人口はまだまだ少なく、多くの「才能あるプレイヤー」達が眠っているはずだ。

だが現在の日本におけるLoL競技シーンの人気は低く、多くの方々はその魅力に気づいていない。そのためスポンサーになる企業側もあまり乗り気ではなく、結果的にほとんどのチームはアマチュアの域を出ることができずにいる。

海外の選手達はストリーミングでの活動や、大会出場で人気を集めている。それにより企業が注目しだし、「人気のある選手達をスポンサーしてさらに人気を高めよう」とするわけだ。ここではじめて選手(またはチーム)に十分な資金が提供され、「プロ」を名乗ることができる。日本はこの流れがまだまだ確立していないように思える。

もしこの流れが一般的に見られるようになれば、日本は「e-sports後進国」から脱却できるだろう。そういった環境になれば多くのLoLプレイヤー達が競技的にプレイし、今までの比にならない競技人口の中から才能のあるプレイヤーが頭角を現すはずだ。

そして流れの源となるのは「人気」だ。より多くのファンが応援してくれれば、選手やチームはよりプロらしい活動ができるようになる。つまり、日本のe-sports選手・団体は、単純な競技シーンでの強さはもちろんのこと、Rainbrainさんのようにメディアに積極的に露出して人気を獲得するといったことも必要になってくるだろう。

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「ゲーマーの活躍する場が清潔であってほしい」 KINGDOMマネージャー児玉信城 インタビュー

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2016年2月15日、リーグ・オブ・レジェンドの公式リーグ「LJL CS(League of Legends Japan League Challenger Series)」は、同リーグ予選に出場するゲーミングチーム「KINGDOM」に出場停止処分を下した。処分理由は『守秘義務違反』だ。

KINGDOMのゼネラルマネージャーの児玉信城(hAFu)氏は、2月13日に対戦相手のチームに替え玉出場の疑惑があったとしてWEBサイト上で告発文を公表。その発表にリーグ規定の守秘義務に違反する内容が含まれていたのだ。

リーグ運営側は、情報の削除勧告を行ったが児玉氏が建設的な態度を示さなかったことを理由に「健全なリーグ構築のうえでKINGDOMの大会参加は相応しくない」として同チームの出場停止を決定。処分を受けKINGDOMがチーム活動を一時休止する事態にまで及んだ。

児玉氏はいったいなぜ、ルール違反を犯したのだろうか。
そして公式リーグ出場停止となったKINGDOMは、今後どのように活動を続けるのだろうか。

尽きない疑問への解を得るべくチームに問合せたところ、渦中の児玉氏がインタビューに応じてくれた。

児玉 信城(hAFu)
LoLのセミプロチーム「KINGDOM」ゼネラルマネージャー。まだ20代ながら豊富なビジネス経験を持っており、実績が乏しいチームで次々とスポンサー契約を獲得するなど、チーム経営者として手腕を振るう。
学生時代は兄弟の影響でボランティア活動に多くの時間を費やし、社会人生活でも福祉施設の運営や、被災地の復興支援などの社会貢献活動に携わる。2011年、体調を崩したことをキッカケにオンラインゲームや競技シーンの存在を知り、2015年9月にはチーム「PLUS ULTRA」にマネジャーとして加入した。PLUS ULTRAはコミュニティ大会「Logicool G CUP」の予選を勝ち抜き東京ゲームショウの大舞台にも立つほどの急速に成長するが、コーチのパワハラ問題や選手の不祥事などが重なり同年10月に解散。チーム名をKINGDOMと改め、新チームとして再編を行った。

ゲーマーの活躍する場が清潔であってほしい

―正直に言いますと、こうして取材を受けて頂けるとは思いませんでした。(以下、編集部)

児玉:私としては今回の騒動についてメディアさんの取材を受けたいと思っていました。この件で「あいつはリーグを潰そうとしてる」みたいな誤解もあるようなので……。

―発表の中にはリーグ運営に対する痛烈な批判もありましたので、そう思われる方も多いと思います。事実を公表せず問題を解決する手段もあったと思いますが、なぜ一般に情報を公開したのでしょうか?

児玉:私はゲーマーがスポットライトを浴びる舞台がなくなってほしいわけではありません。むしろ、そういう場が増えてほしいと思っています。ゲームやゲーマーが好きで活動しているわけですし。

ただ一方で、そういった場に対して”スポーツ”や”競技”という言葉が使われ、”選手”として真剣に練習しているプレイヤーがいるのであれば、その場は清潔であってほしい。汚れてはならない。今回もその思いが強く、なかば衝動的に情報を公開しました。

―不正疑惑を公表することについて、KINGDOMの選手たちはどういった考えだったのでしょうか?

児玉:もちろん選手たちも替え玉の疑惑が事実であれば許せない、という考えだったのですが、私が独断で公表したことでかなり動揺させてしまいました。結果として選手の活躍できる機会を失うことにもなってしまったので、今となっては彼らに申し訳ない気持ちでいっぱいです。

―リーグが下した今回の処分についてはどうお考えですか?

児玉:「出場停止」という処分内容を聞かされたときは「なぜ?」という疑問しかありませんでした。ですが実際ルールを違反していましたし、今はこの処分について納得しています。

―替え玉疑惑のあったチームの処分については、どのようにお考えでしょうか?

リーグ側は調査の結果、禁止行為である海外アクセスについては該当選手には処分を下しましたが、替え玉の疑惑については「判断できる証拠がない」として注意処分に留めています。

児玉:処分の内容より「替え玉をしていた」という事実があったのか、なかったのか、その白黒をハッキリしてほしいと思っています。LoLに限らずオンライン大会の中で、こういった問題は今後も必ず出てくる。そのときに「こういった場合は白、こういった場合は黒」と決められるような判断基準をこの機会に作ってほしいですね。

児玉氏は、今後のためにも不正を判断する明確な基準があるべきだという。

児玉氏は、今後のためにも不正を判断する明確な基準があるべきだという。

KINGDOM、再始動

―LJL CS出場停止を受けてKINGDOMは2月から活動を休止していましたが、3月に活動を再開していますね。どういった経緯があったのでしょうか?

児玉:処分が決まった直後、選手の今後のために最大限の償いをするのが自分の最後の役目だと考えていました。そんな中でチームに残った選手たちから「慣れ親しんだKINGDOMのメンバーでチーム活動を続けたい」という声がありました。

―選手の希望だったのですね。

児玉:そうですね。私が先走ったせいで、こんな事態になってしまったのに「一緒に活動したい」と。そう思ってくれた選手たちには頭があがりません。

今回の騒動を受けて、チーム宛に「活動を休止しないでほしい」「これからも頑張ってほしい」というメッセージを100通以上いただきました。中にはゲーム関連の企業さんに「KINGDOMを応援してほしい」というメッセージを送っていただいた方もいらしたようです。そういった温かい声援が選手たちの背中を押してくれたんだと思います。

大変ありがたいことに、騒動の後も「選手たちには罪はない」と新たにスポンサードのお話をしてくださる企業さんもいらっしゃいました。

KINGDOMの選手たちは、たとえ別チームに移籍したとしても今のSplit(1月~3月)のLJL CSやLJLに出場することはできません。試合にも出れず、チーム練習の場もない状況では、選手のチームプレイの感覚はすぐに衰えてしまいます。少なくともメンバーの移籍先が決まるまでは全力で活動を続けること。それが自分にできる、せめてもの償いだと考えています。

―今後KINGDOMはどのような活動をしていくのでしょうか?

児玉:”チーム活動を学べるチーム”として活動をしていきたいです。チーム活動は、”ゲームと向き合いながら、人と向き合っていく”活動です。KINGDOMでチーム活動の楽しさ、大変さを経験してもらいたい。

チームの士気をさげないような気配り、話し方、といったゲームとは直接関係ないけれど、すごく大事なこと。そういったことを学んで、どこのチームに行っても人との関係を良好に保ちながらプレイできる選手を増やしていけたらと思っています。

―児玉さん個人としての活動予定もあるのでしょうか?
児玉:自分の汚名を返上するとか、そういったことは全く考えていないです。今は選手や関係者の皆さまに与えてしまった悪影響をクリアにできるように。そして、それ以上に与えられるものがあるように行動していきます。

特に一番迷惑をかけてしまった選手たちには、活動環境を整えたり、移籍先を見つけるなり、出来る限りのことはしなければなりません。それを終えてから自分の今後についてはゆっくり考えたいと思います。

(写真:天野 雄士)

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C9 Rush選手「Solo Queueで1位を取った後、世界中から声がかかりました」

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League of Legendsで活動しているプロ達は、そのほとんどがゲーム内の高ランクプレイヤーばかりだ。Solo Queueで活躍をしているところにプロチームから声がかかり、そのまま選手として活動する例がとても多い。

現在Cloud 9(以下C9)所属の“Rush” Lee Yoon-jae選手は、世界トップレベルと言われる韓国サーバーでSolo Queueランキング1位に上り詰めた実績を持つ。韓国で1位のプレイヤーともなると、世界中のチームから声がかかったようだ。

彼は現在のチームで活躍しているが、それまでの選手生活は順風満帆ではなかった。競技シーンではチームとのコミュニケーションが必要不可欠だが、外国のチームに加入した彼は言葉の通じない環境で、彼は十分な力を発揮できないでいたのだ。

その当時の悩みや、彼がプロ選手として活動するまでの経緯等を語ったインタビュー記事があったので、今回はそちらを翻訳して紹介しよう。

※インタビューの原文はFomos様が掲載されたもので、Bnu Soapさんの英訳文を日本語に再翻訳しました。

“Rush” Lee Yoon-jae 選手

韓国のSolo Queue ランキングで1位に上り詰めた後、北米のチーム”LMQ”と契約・プロデビューを果たす。2015年には”Team Impulse”(以下TIP)に移籍し、夏のNALCSでチームを3位に導く。世界大会の出場権こそ逃したものの自身は「北米地域で最も優れたJungler」としてMVP賞を受賞。2016年には北米のトップチームC9に移籍し、Junglerを務める。

学業も優秀で、韓国のトップ3の大学で勉学に励んでいた(現在は休学中)。

現在のチーム(C9)について

ーはじめましてRushさん。現在チームは好成績を残しています。この結果に満足していますか?(以下インタビュアー)

はじめまして。僕たちは現在9勝5敗(2016年3月10日時点)で3位という結果です。昨年よりは良い結果(4位)ですが、正直もっと上にいけると思います。

ーC9の強さは何だと思いますか?特徴的な選手の名前も添えて教えてください。

C9の強さはショットコーリングにあります。

さらに、その場で最良の判断をする司令官も大切ですが、その他のプレイヤーが一つの疑いも持たず、指令に素直に従うというのも重要だと思います。その点でいうと、僕たちのSupportである”Hai”は以前からリーダーシップを発揮し、その他の選手も彼の要求に対して十分な仕事をします。

選手個人の能力でいえば、全員が素晴らしい能力を持っています。特にADCの”Sneaky”は、常に一定以上のパフォーマンスを発揮する奴です。

Rush選手の過去について

ー今回のインタビューにあたり、あなたの過去について色々と調べましたが、ほとんど何もわかりませんでした。

突如ランキング1位に上り詰め、北米の競技シーンに流星のごとく現れたのがあなたです。どういった経緯があってプロになったのでしょうか

僕はシーズン2からLoLをプレイし始めました。勉強をほったらかしにして多くの時間をLoLに費やしました。シーズン3では学業に専念し、ほとんどプレイすることはありませんでした。

シーズン4に入り、学校がはじまる前まではかなりプレイしていました。しかし、学校がはじまった後はあまりプレイしなくなり、かといって学業に励んでいたわけでもありませんでした。

そして突然、「今ここでLoLを再開すれば良い結果が出せるかもしれない!」という謎の感覚に襲われ、8月の半ばからプレイを再開しました。その後9月の終わり頃にChallenger Tierの50位に到達し、その後トントン拍子で1位になりました。

当時のプロチームには実力のあるJunglerが少なく、僕は韓国、中国、北米、欧州のプロチームからオファーを受けました。正直、ここまで多くのオファーがくるとは夢にも思わなかったです。結局、北米チームのオファーを受けることにしました。

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ー韓国ではなく北米のチームを選んだのはなぜですか?家族は反対しませんでしたか?

韓国チームに加わる機会はありました。ですがほとんどの韓国チームはすでにロースターが決定しており、僕がサブメンバーになる可能性が高かったんです。

さらに、給与面に関しても大きな差がありました。こういった理由から、僕は北米チームを選びました。

ゲームをやっていることに対して、家族からはうんざりするほど言われましたよ。「学業に専念しなさい」と。ですが、ゲームで一定の成果が出始めてからは、強く批判されることはなくなりました。

ー英語が得意なのですか?C9のウェルカムビデオではとても流暢に話していました。

個人的には英語は得意ではないと思っています。特に発音が苦手で、韓国人独特の発音を理解してもらえるようにチームメイトに協力してもらっています。

ですが、他の海外選手と比べた場合、渡米前で既に多少は話せる方だったと思います。ImmortalのReignover選手を除いて言えばの話ですが。

ー北米に来てから最も幸せだった出来事・つらかった出来事を教えてください。

プロゲーマーとして経験したことは、どれもが楽しい経験でした。全てが良い思い出です。

最もつらかったことは、私がTIPにいた頃のことです。中国人を中心としたチームで、チームが違う方向に進んでしまっていると感じても、コミュニケーションの問題から僕は何もできませんでした。本当に残念な思い出です。

ー去年のシーズン中、最も残念だったことはなんですか?

当時のコーチにNidaleeを勧められたのですが、「プロゲーマーがNidaleeの槍になんか当たるわけがない。僕は弱いチャンピオンでプレイするつもりはない」と拒否してしまい、彼女を練習しなかったことです。

もしあそこでもっと練習していれば、より良い成績が残せたはずです。当時は彼女に偏見を持っていました。そのわりにはLee Sin以外ロクに使えるチャンピオンがいませんでしたが(笑)。

今となっては彼女は僕のメインチャンピオンです。

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「個人プレイ中心から、チームプレイ中心に」変化するプレイスタイル

ー今年の北米チームは、過去に類を見ないほどの注目を集めています。巨額の資金を持つチームや、熟練したプレイヤーが多く参加しています。

資金力の豊富な組織が介入し、2部リーグ(Challenger Series)ですらも多くの金持ちチームが参加しています。キャリアを積んだ国外の選手達が集まっているのだと思います。これらの要素から、NALCSはより競争力の高い地域になったと言えるでしょう。

個人的には楽観視しています。良いプレイヤーやチームと戦えるので、多くのことを学べることができそうだからです。

ー昨年と比べると、あなたのプレイスタイルは個人中心なものからチーム中心なものへと変わりました。一体どのような経緯があったのでしょうか?

昨年のチームは比較的ルーキーが多かったのです。組織的な動きができている敵チームに対して、僕はタンクチャンピオンを選ぶべきだったのですが、大会や練習試合の結果が思わしくなかったので、キャリーチャンピオンを選ばななければいけなかったのです。だから多くの人達が僕のチャンピオンプールの狭さを非難しました。「こんなんじゃまるでただのSolo queueだ」と。

C9に移籍してからは、僕がリスクの高いキャリーJunglerを選ばなくても勝てることがわかりました。このおかげでチームプレイに貢献できるようなタンクチャンピオンも選べるようになったのです。

関連リンク

チームで重要なのは”社会性”や”チームワーク” Afreeca Freecs監督、Kang Hyun-jong氏インタビュー

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Afreeca-Freecs

(※編集部注:この記事は、GAMESTAR提供記事を再編集したものです)

配信サイト「アフリカTV」がスポンサードを行う、韓国のLoLプロチーム「Afreeca Freecs」。
今回、その監督を務めるKang Hyun-jong氏にチームの状況や監督業について語って頂きました。

インタビューア:mizuiro

新生チーム「Afreeca Freecs」

――2015年12月に「Rebels Anarchy」のメンバーを引き継ぐ形で設立された新しいチームということですが、現在のチーム雰囲気はどうですか?

League of Legends Champions Korea (以下、LCKと称す)のSpring Splitは5位で出終わったんですが、かなり良い雰囲気です。

Semmer Spritも期待されるチームと認識しています。

 

――監督は今まで「CJ Entus」でも監督業を務めており、そこからの移籍ということですが、経緯など教えてください。

韓国国内最初のLoLチーム「MIG」というチーム結成する際に監督して活動しました。

2012年に「Azubu」に移籍し、World Champion Shipで準優勝した次のシーズンである2013年に「CJ Entus」に移籍しています。

「CJ Entus」監督時代に、オーナーや担当者が変わったことにより方向性が違ってきてしまい、移籍することを考え始めました。

移籍先は外国のチームも含めて考えていて、日本の強豪チームも候補の一つでした。e-Sports SQUARE AKIHABARAまで視察に行ったこともあります。

そんな中、「Afreeca Freecs」から直接オファーを受け、監督を引き受けることにしました。

元々あった「Rebels Anarchy」というチームを引き継ぎましたが、新しく一つのチームとして仕上げていく必要があり、それには「MIG」時代に培ったノウハウが活かせると思いました。

 

――LCK Spring Splitにて5位という成績でしたが、Summer Splitでさらに上位を狙うために、何か現在考えていることはありますか?

LCK Spring Splitは選手とコーチが初めて出会ってから間もなく、お互いを”知る”期間でした。

Summer SplitはもちろんWCSを目指しているチームなので、戦略的な戦いをしていきたいと思っています。

ゲーミングチームの”監督”という仕事

――プロゲーミングチームの”監督”という役目はどのようなことを行うのでしょうか?

主にゲーム以外のコーチングをすることが多いです。チームのスケジュール管理、選手の健康やメンタルの管理を行います。

韓国では10代の後半からプロゲーマーを目指す人が多いので、ゲーム以外の人間性、教養、知識などを身につけないまま、プロゲーマーになる人が多いです。

「Afreeca Freecs」では、それを教えるのが監督という業務だと思っています。

 

ゲームのことでは、LCKの試合時にBAN&PICKのやり方も教えることがあります。

韓国では、会社に出勤するように監督業を行っている人もいるが、選手と一緒にゲーミングハウスで暮らしながら、生活を送っています。

家庭を持っている監督は難しいと思いますが、家庭を持っている状況ではないので選手と一緒に暮らすことができています。

 

――選手たちと暮らしているとトラブルも色々ありそうですね。

もちろん色々トラブルは発生します。その時に交通整理をするのも監督の役割と思っています。

体調が悪くなった選手のケアや、ゲーム内でのトラブルとか理解をして、説明をして良い方向に導いていくというのも監督の役割だと思っています。

 

――試合に向き合う選手に対して「どうなって欲しい」というを意識で指導をしていますか?

ゲームももちろん重要ですが、私は特にゲーム以外のことを重要視しています。

具体的にいうと社会性やチームワークです。

ゲームしかしていなかった選手もいて、個人主義的な傾向が強い選手もいるので、社会の中でどのように行動しなければならないのか、社会性を伸ばしていこうと思っています。

いつも選手たちに強調しているのは”社会性”や”団体の中での自分の位置づけ”というものです。

もちろん、すべてのプロゲーマーがそういう傾向ではないのですが、そういった良い方向に導いていくことも監督やコーチの役割ではないかと思っています。

 

――選手たちが試合に勝つためにはモチベーションがすごく重要だと思いますがどのようにコントロールしていますか?

モチベーションを保つためには”チームワーク”が重要だと思っています。

野球に例えると投手がいくら頑張っていても打者が打たなければ勝てません。

なので選手に余裕があるときは、他のチームメイトのことをフォローするように指導をしています。

 

今まで”チームワーク”という単語を使ってきましたが、具体的に言うと「共に何かを成し遂げるために信頼すること」が大事だと思っています。

チームの目標を成し遂げるには信頼と配慮が大事だと思っています。

「日本のプロチームはまだまだ勉強が必要」

――「Afreeca Freecs」に日本の選手を所属させることも考えられますか?

eスポーツの特徴はゲームをプレイする上で言語の壁があまり無いことです。

なので良い選手がいれば、日本の選手でも「Afreeca Freecs」の選手として所属することは、可能性は0ではないと思っています。

日本のチームを視察した時に感じたのですが、日本人は礼儀がしっかりしている印象があります。

また、教わるときの姿勢に驚きました。話している言葉がわからないにも関わらず、眼差しは真剣で話を聞こうとするのです。その姿勢はポジティブに考えています。

ぜひ、良い選手がいたら紹介してください。

 

――日本のeスポーツ事情はどのような印象をもっていますか?

個人的に幼いころから日本は行ってみたい国の一つで憧れでした。

日本はコンソールゲーム機が強いという印象があります。

格闘ゲームの人気をみると、インターネットの設備とか改善しなければならないが、可能性があると感じました。

ゲームスタイルは各国で様々なスタイルがあると感じています。

日本で人気を得たゲームは日本のスタイルが出てくると思っています。繊細なプレイスタイルという印象です。

 

――日本のLoLの試合は見た時の印象はどうでしたか?

正直なところ、日本のプロチームはまだまだ勉強が必要だと思います。

韓国のスタッフや選手が日本に来ているとも聞いています。

LoLに関して韓国がある程度影響力を持っている国家なのが現状です。日本はそれを吸収して日本スタイルを伸ばしていくのが課題と思っています。

アジアの日本や韓国がお互いのスタイルを伸ばしていくのが良いと思っています。

 

日本にはゲーミングハウスを持っていないチームもあると思いますが、「MIG」で活動していた頃は同じか、それ以下の環境で、その頃の状況と重なります。なので日本のすべてのLoLチームを応援したい気持ちでいっぱいです。


強く印象に残った言葉は「重要なのは”社会性”や”チームワーク”」という言葉です。

これは、ゲーミングチームだけに言えることではなく、社会に出ているすべての方に言えることではないかと感じました。

こんな「理想の上司」がいる「Afreeca Freecs」のLCK Summer Splitには期待せざるおえません。

ゲーム活動が就活に役立つ!? スポンサー企業でインターンシップ ”ゲーマーとして社会で働くということ”

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Rustywolf_Razer

コアゲーマーの学生なら「ゲーム活動で経験したこと就職活動に生かそう」というアイデアを思いつくことが多いのではないだろうか。(恥ずかしい話だが実際筆者も大手通信キャリアのエントリーシートに学生時代のゲーム活動について書き綴ったことがある。しかも通った。)

2016年6月12日にリーグ・オブ・レジェンド(以下LoL)のセミプロチーム”KINGDOM”が主催する大会「KNG Razer CUP Powered by MSY」で、MCを務めることになった同チーム所属のRustywolfさんも大学4年生で、まさに就職活動の真っ盛りだ。

そしてなんと、現在はチームのスポンサー企業であるMSY株式会社(以下MSY)でインターンシップに取り組んでいるという。

「将来はe-sportsに関わる企業で働きたい」という思いを武器にして就職活動に挑戦する彼に、今回のインターンシップ活動の経緯や、社会人ゲーマーとしての今後の目標などを聞いてみた。

「e-sportsに関わる仕事をしたい」 マネージャーに相談

ーRustywolfさんはKINGDOMのスポンサーであるMSY株式会社でインターンシップされているとお聞きしました。どういった経緯があったのでしょうか(以下筆者)。

Rustywolf:私は現在大学4年生で、まさに就職活動のまっただ中です。いざ就職活動をすると考えたとき、やはり「e-sportsに関わる企業で働きたい」という思いがありました。

とはいってもe-sportsに関わりのある企業なんて全然知らなかったので、社会人としての経験も豊富なチームマネージャーの児玉に相談してみたんです。そしたら児玉がMSYに頼んでくれて、MSYも快く引き受けてくれました。

私のわがままを聞いていただいてMSY株式会社、そして児玉には頭が上がりません(笑)。

「仕事が楽しい」 ゲーマーとして社会に関わるということ

ーLoLの選手として活動していたRustywolfさんにとって、e-sportsに関わる企業でインターンシップをすることはとても有意義な体験になっていそうですね。

Rustywolf:はい。その通りです。

MSYは日本のe-sportsシーンにとても積極的で、私も仕事としてe-sportsに関われることがすごく楽しいですね。

以前の私は”仕事”というものにネガティブなイメージを持っていましたが、MSYで携わっている仕事はまさにe-sportsに関わることです。「自分がやりたいことをやっているから楽しい」という感じですね。

私の友達にインターンシップの感想を聞いてみたことがあるのですが、「雑務ばかりやらされて楽しくない」と言っていました。ですがMSYは「インターンに来てくれたからにはしっかり学んでもらおう」という考えで、社員のミーティングにも参加して僕が意見を言う場合もあります。社員の一員として、e-sportsをこれから盛り上げていこうという気になりますね。

より多くの人にe-sportsの楽しさを

ー就職した後でも深くe-sportsに関わっていく社会人ゲーマーとして、今後の目標を教えてください。

まだ具体的には決まってないのですが、将来の目標はe-sportsのコミュニティをより広範囲に盛り上げていくことです。身内だけで盛り上がっているだけではなくて、より広くより多くの人に、その”盛り上がり”を体験してもらうことです。

ゲームで知り合った友達と夜遅くまで一緒にゲームするって楽しいじゃないですか。でも身内だけで楽しんでいると、そのコミュニティはかなり閉鎖的なものになりがちです。

話をもっと広げると、今の日本では限られたプレイヤー達が大いに楽しんでいるだけで、海外と比べると圧倒的にプレイヤーの母数が少ないように思います。

韓国にはネットカフェがたくさんありますし、アメリカでもBYOC(各々がPCを持ち運んで一緒にゲームをするオフラインイベント)のイベントが数多く開かれているので、新規のプレイヤーもe-sportsのコミュニティに入りやすい。日本ではそういった場があまりないですよね。

少ない人数で閉鎖的なコミュニティを作ってしまうとすぐ廃れてしまう恐れがあります。日本のコミュニティがそうならないようにするのが僕の目標です。

ーありがとうございました。大会のMC頑張ってください!

ゲームは就職活動に役立つか

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Riot Gamesのオフィス。Glassdoorより

 

ゲームの活動を通して社会人や企業と関係を持つことができたRustywolfさんは、就職活動をしている学生の中ではかなりめずらしい事例だろう。面接で大学生のうちに取り組んできた活動を面接官に話す際には少なくとも困らないはずだ。

ゲームの活動もとことん突き詰めれば、周囲から評価される場合もある。例え大きな結果を残せなかったとしても、「目標に向かって真摯に活動を続けてきた」ということは面接官にも伝わるだろう。ご紹介したRustywolfさんの事例は、まさに自分の経験を上手く就職活動に生かせた例だ。

最近では大学で大規模なLoLサークルをつくりあげたササキ エリコさんがLoL公式に取り上げられ話題となったが、学生達のゲーム活動が注目される機会が今後は増えていきそうだ。

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すべてのゲーマーに完璧な食生活を――完全食COMPが国内最大級LANパーティ「C4 2016 Fall」に協賛した理由

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2016年10月8日から10日にかけて開催された国内最大級のLANパーティ「C4 2016 Fall」に、「完全食COMP」が協賛した。COMPはこれだけで人間が必要な栄養素をすべて摂取できる食品で、忙しく生きる現代人に時間をプレゼントすることをコンセプトに掲げている。

従来、エナジードリンクなどの飲料メーカー・ブランドを除いて、食品メーカーが日本国内でゲーム/eSportsの大会やイベントにスポンサードした例は少なく、COMPの参戦は業界にとってあまり前例のない出来事だったと言える。

では、COMPはなぜC4に参戦したのか。このイベントで何を得て、この先どうしていくのか。また、食品メーカーとしてC4にどんな印象を抱いたのか。今回、株式会社コンプの代表取締役CEOの鈴木優太さんにお話をうかがった。

COMPはコアゲーマーに刺さる確信があった

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――C4のサポーター一覧には当初、コアゲーマーなら誰でも知っているゲーム・PC関連企業が並んでいました。しかし、ある日突然、食品メーカーのCOMPが名前を連ねることになりました。御社はなぜC4に参戦されたのでしょうか。

鈴木:実はこれまでゲーマー向けにプロモーションをしたことはありませんでした。ですが、COMPの販売開始以降、SNSを中心にゲーマー層が購入してくれていることを実感しつつあったんです。また、僕自身が寝食を惜しんでゲームに没頭することを至上の喜びに感じるゲーマーなんですが、そういう人のための食事がありませんでしたから、COMPはゲーマーに売れまくるという確信を密かに持っていたんですよ。

一方で、COMPユーザーになりうるゲーマーとならないゲーマーがいるとも思っていました。例えば、スマホで暇な時間に遊ぶタイプの人には合わないはずです。ライトゲーマー層向けのゲーム会社へのスポンサーシップを検討したことがあるんですが、結局はライトユーザーには刺さらないだろうと断念しました。

SNSを見ていると、COMPユーザーにはコアゲーマー――No Game,No Life.な人が多かったので、やはりそこにフォーカスすべきだと考えました。ですから、C4は弊社の方向性と完全にマッチしているイベントだったんです。コストはかかるかもしれませんが、協賛する価値があると判断しました。

――話を持ち込んだ際のC4側(CyAC)の反応はどうでしたか?

鈴木:最初はビジネスライクな探り合いでしたが、コミュニケーションを重ねるうちにノリノリになってくださって、「絶対にいけますよ」と言っていただけました。

予定では来場者にお試しパックのCOMPを一つ配布するだけでした。ところが、社内でC4の説明をしたらもっと突っ込んでやったほうがいいという話になり、「COMPのある3日間を体験してもらいたい」というコンセプトが出てきました。

COMPは一度だけでなく何度か試して初めてその便利さを実感できる商品なので、それを体験できる状況を活かさない手はありません。CyACの方にも好意的に対応いただくことができ、会場のバーカウンターを貸していただけることになりました。参加者がお腹の空いたときに立ち寄ってもらい、その場でCOMPを提供するという形です。

イベント中もMCのStanSmithさんや運営の田原さんが「COMPありますよ」と定期的にアナウンスしてくださいました。このように全面的に協力していただけたこともあり、大成功に終わったと感じています。

今回のC4をきっかけにゲーマー層に認知が広がり、「忙しいゲーマーのための食品といえばCOMP」といったブランディングができると、我々としてはこれ以上のことはありません。

3日間で0.12ギガカロリーが消費された

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――僕の知り合いもC4に参加していて、COMPとレッドブルだけで3日間過ごしたと言っていました。体調を崩すどころかむしろ快調だったそうですが、彼は僕がさんざん宣伝しているのを知っていたから抵抗感がなかったのだと思います。

聞くところによれば、初日はまだまだ参加者が遠慮がちというか、COMPを怪しんでいたそうです。しかし、途中からコーヒーで溶かして提供され始めたのをきっかけに、そういう人でも飲むようになったと話していました。

鈴木:我々も、初日は様子をうかがわれていると感じていました(笑)。ただ、誰かが飲んだのを見たり聞いたり、あるいは一度飲んだりした方は積極的に飲みに来られるようになったという印象があります。

――レッドブルで溶かして飲んでいる人もいたそうです。

鈴木:それは……どうなんだろう(笑)。炭酸飲料にはあまり合わない気がします。それに、COMPは溶かすときにけっこう泡立ちますから、炭酸飲料で溶かすとカップケーキみたいになってしまいそうですね。ただ、いろんな味を楽しんでいただけたなら嬉しいです。そういえば、持参したイチゴミルクで作ってほしいという方もいました。COMPは濃厚な味の飲料とよく合うので、イチゴミルクは大正解でしたね。

皆さんからいただいた感想としては、「意外とおいしい」という声が多く、味で敬遠されなかったことに驚きました。あと、飲み残しをしている方がほとんどいなかったんです。ここまでの反応があるとは想像しておらず、素直に嬉しかったですね。

運営スタッフの方にも大好評でした。田原さんもそうですが、特にStanSmithさんはおそらくCOMP以外に飲み食いしていないのではないかと疑っています(笑)。以前から利用されていたとはいえ、気に入っていただけてなによりです。

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――そうしたお話をうかがうとCOMPが大好きな僕も嬉しいですね。イベントでは参加者と交流することもあったんですか?

鈴木:さすがに初日と2日目前半は控えめにアピールするくらいでしたが、それ以降はこちらからも積極的に話しかけていきました。バーカウンターに来てくれた方はもちろん、会場で遊んでいる方の横に座って話し込むこともありましたね。

バーカウンターにはだいたいいつも誰かしらが来てくれていたんですが、2日目と3日目の朝、会場で「朝COMPありますよ」とアナウンスしていただいたときは行列ができました。ラストオーダーのときも大盛況でしたね。席を立ちたくない参加者も多かったので、こちらから配りにも行きました。これも功を奏し、かなり飲んでいただけました。

――参加者でもともとCOMPを知っている人はいましたか?

鈴木:知っている方もいましたが、やはりまだ知らない方のほうが多かったと思います。ただ、イベントを通じてCOMPが大好きになった……という様子の方がけっこういらっしゃったのが嬉しかったですね。

面白かったのは、イベントが終わったあと、3日間COMP漬けだったという参加者が「朝起きてCOMPがないことに違和感がある」とツイートされていたことです(笑)。これはすごいことだと思いました。

――イベントが始まる前はどれくらいの量が飲まれると想定されていたんですか?

鈴木:1袋925g(4000キロカロリー)のBagタイプを30袋さばければ上々だと想定していましたが、ちょうど目標どおり配ることができました。会場での直販でもいくつか売れましたね。ちなみに、最終的に3日間で約500杯のCOMPが消費され、配布したCOMPの総カロリーは約0.12ギガカロリーになりました(笑)。

※成人男性が1日に摂取すべき目安は約2400キロカロリー。

コアゲーマーが集まると何でも盛り上がる

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――こういうオフラインのイベントは参加されたことがないとのことでしたが、C4の印象はどうでしたか?

鈴木:やはり皆さんともゲームが大好きなんだということが伝わってきました。特に印象に残っているのが、3日間ずっと1人でピンボールのゲームをプレイしていた方です。何度もその方を目にしたんですが、いつ見てもピンボールを遊んでいました。

あと、『DEAD OR ALIVE 5』だけをひたすらプレイしている集団がいたのも覚えています。格闘ゲームのプレイヤーはそういうものだと聞いたことがあったんですが、まさにそのとおりで、遊びに来たというより修行をしている雰囲気でした(笑)。

――マイナーといいますか、あまり人口が多くない、コミュニティも小さいゲームのプレイヤーにとって、C4のようなイベントは仲間を増やす機会でもありますよね。

鈴木:たしかに『鉄拳7』のプレイヤーたちは「鉄拳やってます」とほかの参加者にアピールしていました。

会場で特に盛り上がっていたのは『Divekick』を使った「グッドモーニング Divekick Duel チャンピョンシップ」と、『Golf With Your Friend』のトーナメント「ゲーミング紳士限定 “Golf With Your Friend” C4 Open Fall 2016」です。単純で誰でも理解できるゲームがいいんでしょうね。

あともう一つ、「Logicool G 勝手に全日本マウス速ブリ選手権 決勝」(マウスの移動速度を競うスコアアタック)は本当に異様な盛り上がりを見せていました。やってみたらバカバカしくて楽しかったんですよ。ちなみに僕は予選落ちでした(笑)。

――ああいうイベントだと謎のゲームやトーナメントが盛り上がりますよね(笑)。

すべてのゲーマーに完璧な食生活を提供する

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――改めてうかがいますが、イベント全体を通して、どんなことに一番の手応えを感じられましたか?

鈴木:端的に言うと、COMPはゲーマー層に親和性があると証明できたことですね。ゲーマー層を狙うなら、C4に来るようなコアゲーマーにフォーカスすれば大丈夫だという経験にもとづく確信が生まれました。

弊社のメンバーでゲーマーは僕だけで、C4がどんなイベントか全然イメージがつかないという人もいました。ですが、実際にC4に参戦したことで「ゲーマーにフォーカスしなくてはいけない」というマインドになりました。事実ができてしまいましたからね。

メーカーにとって最も恐ろしいのは、ターゲットを勘違いして大量の資本を投下し、爆死するパターンです。我々はそんな事態を避けるためにきちんとマーケティングをしているんですが、そこに鑑みても今回は大成功だったと言えます。

プロモーションの成果がすぐに数字として現れるわけではありません。ですが、今後に繋がりそうなことはいくつかありました。取材の申し込みのほか、eSportsチームに対するスポンサーシップの相談などですね。もちろんこれらはよくよく検討してからにはなりますが、C4へのスポンサードをしていなければ生まれなかった話なのでありがたく思っています。

ゲーム業界関係者の方と仲良くなれたのは本当に大きな収穫です。特にCyACの方やStanSmithさんと同じ場所で仕事ができたのは代えがたい経験となりました。

お話をうかがい、打ち合わせを重ね、社内で議論すればするほど、「C4はCOMPのためのイベントなのではないか」と考えるようになりました。結果も出ましたし、これからもこういう形でプロモーションしていくのが最適だと思います。

――C4はこれからも継続して開催されていくみたいですね。

鈴木:C4にはものすごいポテンシャルを感じています。今回、第1回から参戦でき、盛り上がりに協力できたのは本当に幸運でした。今後第2回、第3回でもパートナーシップを結ぶことは、とても前向きに考えています。

――御社ではC4含め、ゲーム業界ないしeSports業界とどういう形で付き合っていこうとお考えですか?

鈴木:以前、これからの時代はモノだけではなくコトを売っていかないといけないという話にたいへん感銘を受けました。そうした形でCOMPを訴求できる場であるなら積極的に協賛・協力していくつもりです。

ただ、僕はゲーマーではありますが、ゲーム業界がどうなっているか知りませんし、ましてやeSports業界についても疎いのが実情です。まずはもっといろいろな方からお話を聞いて業界を知ることが第一です。

その先にある大きな目標は、すべてのゲーマーに完璧な食生活を提供することですね。ひいては世の中すべての人に手軽で健康的な食生活をお届けしたいと思っています。

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どんなことも「経験して損はない」 学生ゲーマー”ぐみ”のeSports活動

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「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」のオープンβテストが始動して以降、LoLをプレイする学生たちの活動が盛んになっている。

今春からスタートしたLoL日本公式(ライアットゲームズ)とYahoo! JAPAN、GameBankの3社が取り組む学生支援プログラム「e-Sports×U」の後押しもあり、全国各地の大学・専門学校にLoLサークルが設立され、公式大会のパブリックビューイングや大学交流戦など学生主催のイベントが増えているのだ。

もちろん、こうした学生活動は今に始まったわけではない。LoLが日本展開する以前から、多くの学生たちがLoLをプレイし、学生コミュニティを育んできた過去がある。

今回は、その過渡期に活動していた学生のひとり、ぐみさん(学習院大学4年生)にインタビューを行った。

学生プレイヤーとして、サークル代表として、そしてeSports施設やゲームイベントのスタッフとして。さまざまな立場で活躍してきた彼女に、これまでの活動について振り返ってもらった。

ぐみ
元合唱部の大学生ゲーマー。2013年に「リーグ・オブ・レジェンド」を知り、人生で初めてオンラインゲームに挑戦。その魅力にどっぷりハマり、今ではほぼ毎日プレイしている。
2015年3月、学生大会「第1回日本eスポーツ学生選手権」LoL部門に出場しグループリーグ優勝。学生e-sports推進サークルの代表として「e-sports甲子園」を同年6月、8月の2回にわたって開催するなど学生競技シーンに深く関わる。その活動のなかでスカウトされ、日本初のeSports専門施設「e-sports SQUARE AKIHABARA」での勤務も経験。プロリーグ「LJL」をはじめ様々なゲームイベント業務に携わる。好きな食べ物はチョコとパスタ(カルボナーラかタラコ)。

――ぐみさんは国内eSportsシーンのなかで色々な活動に関わってこられました。そういった活動に興味をもたれた最初のキッカケはなんだったのでしょうか?(筆者、以下略)
もともと大学の友だちに誘われてLoLをプレイしたのが始まりでした。最初は「英語でわけがわからない!」「でもキャラは可愛い!」みたいな感じで、まともにプレイできてませんでしたけど(笑)

それで、しばらく和気あいあいと遊んでいたんですけど「みんなで大会とか出てみたいね」という話になって、ちょうどそのときに「第1回日本eスポーツ学生選手権」(学生限定大会)があったんですよね。じゃあ、出てみるかってことで、女子2人男子3人で出場しました。

――結果はグループリーグ優勝ですよね。当日私も会場にいまして、ぐみさんがテレビ取材を受けていたのを覚えています。
優勝チームということで「eスポーツ MaX」(TOKYO MX)のインタビューを受けましたね。ですが、それ以降すぐに出られそうな大会も見当たらなかったのでチーム活動はそれ以降はとくにしていません。

ただ、このとき大会運営をしていた慶應大学の学生さんから「大会運営に興味ない?」と声をかけてもらって、一緒に大会運営をすることになりました。

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「第1回日本eスポーツ学生選手権」にてグループリーグ優勝し、テレビ取材をうける学習院大学チーム(©JeSL)

経験を求めて、参加する側から主催する側へ

――大会運営とはどのようなことに取り組まれたんでしょうか。
学習院大学と慶應大学のメンバーを中心として「学生e-sports推進サークル」を立ち上げ、「e-sports甲子園」というオフライン大会を開催しました。

e-sports甲子園は、当時まだ少なかった学生LoLサークルを作ることを後押しするために「サークルを作って参加したいと思える大会を作ろう」という思いで企画した大会です。株式会社CROOZさんにサポート頂きながら2015年の6月、8月の2回にわたって開催したのですが、とても勉強になりました。

(参考:学生が作り上げるe-sports大会!「第一回 e-sports甲子園」を振り返る)

――ぐみさんは、もともと大会運営に興味があったんですか?
少しは興味がありましたが、どちらかというと「やってみたら良い社会経験になるかな」という考えでした。そして実際、学生e-sports推進サークルの代表として、スポンサー企業の窓口対応をしながら、企画からプロジェクト進行、スケジュールの管理、大会当日の司会まで幅広い経験ができたと思います。

「e-sports甲子園」では司会としてマイクを持ち壇上に立った(©GAME STAR)

「e-sports甲子園」では司会としてマイクを持ち壇上に立った(©GAME STAR)

――「e-sports甲子園」の企画運営ではどういったところが大変でしたでしょうか。
とくに会議ですね。会議の目的がはっきりしないことが多くて、とりまとめるのが結構大変でした。

みんな積極的に「こういうところは問題だよね」と課題をあげてくれるんですが、課題を出すだけだして「うーん、どうしよう」と話が進まないことが多々あって(笑)

――あーでもない、こーでもないと悩んで立ち止まってしまう、悩む行為自体で満足してしまう、と。
そうなんです。本当にやらなきゃいけない「問題に対する答えを出す」方向に会議の舵取りをしなくてはいけなくて……。すごく大変でしたが勉強になりました。

――「悩む(Worry)のではなく、考えて(Think)実行しろ」とはよく言いますが、まさしくそういう状況ですね。
それと、メンバーみんなと情報共有するのも結構大変でした。基本的にチャットツールで日々連絡を取り合っていたので、ちゃんと相手の意思を汲み取れているか、しっかり情報が伝わっているか判断がつかないこともあって……。ただ、これも良い経験になったと思います。

大会運営はやることがたくさんあって大変でしたけど、ワクワクしながら取り組めて本当に楽しかったです。

初めての大会運営、初めてのサークル代表、全てが良い経験になったと語るぐみさん

初めての大会運営、初めてのサークル代表、全てが良い経験になったと語るぐみさん

――その後、しばらく秋葉原のeSports施設「e-sports SQUARE AKIHABARA」のスタッフをされていましたよね。
e-sports甲子園は大会会場として「e-sports SQUARE AKIHABARA」を借りて開催したのですが、その時に私のことを見ていた店長さんからスカウトしていただいて、だいたい1年ほど働いていました。業務としては、LJL(LoL国内プロリーグ)をはじめ、ゲーム関連のイベントで受付や場内誘導をしたり、通常営業のときは店舗スタッフをしてましたね。

――e-sports甲子園での働きぶりが評価されて声がかかったんですね。働いてみていかがでしたか?
当時はゲームはしていたけどパソコンには詳しくなかったので、セッティングやトラブル対応には苦労しました。おかげで今ではだいぶ詳しくなりましたね(笑)

それと、e-sports SQUAREではLoL以外のイベントもたくさん開催していて、色んなゲームを知ることができて良かったです。格闘ゲームやカードゲームのような自分がよく知らないゲームの大会でも、まわりが盛り上がっていると自分も熱くなって盛り上がれて。プレイしている瞬間をみんなで共有できるという場がとても楽しかったです。

恐れずに何かを始めてみてほしい

どんなことも「経験しておいて損はない」

どんなことも「経験しておいて損はない」

――ぐみさんは色んなことにチャレンジされてこられましたが、そのモチベーションの源はどこにあるのでしょうか。
私、そこまでモチベーションで動いてないと思うんです。ただ新しいことを吸収していくのが好きで、どんなことも「経験しておいて損はないでしょ」と思って、まずはやってみています。

私の場合、色々とチャレンジできたのは、まわりから「やってみない?」と声をかけていただく機会が多かったことが一番の要因だと思います。環境に恵まれていました。

――学生生活の中で実際にeSports関連の活動をしてみて、いかがでしたでしょうか?
就職活動でも活動実績を評価してもらえましたし、色んな方と関わることができてとても良い経験ができたと思います。同世代だけでなく、幅広い世代の人たちとも関わる機会が増えて、自分自身の世界が広がりました。

――今後はどのような活動をされる予定ですか?
今は卒業論文がありますし、春からは就職するので、これから自分が主体になってなにかやろう、ということは今はないですね。ただ、これまでの経験を活かして今頑張っている人たちのお手伝いができればとは思っているので、声をかけていただけたらまた何かするかもしれません。

――最後になりますが、「eSports関連の活動をしてみたい」という学生ゲーマーに向けてアドバイスをお願いします。
恐れずに何かを始めてみてほしいなと思います。実際に動いてみたら、まわりの学生仲間や企業さんが手を差し伸べてくれるかもしれません。「やりたい」と言うだけで終わってしまったらもったいないです。

サークルを作ったり、大会に出てみたり、まずは「参加する」ところから挑戦してみてほしいですね。きっと得られるものがあるはずです。


現在、国内LoLシーンの学生活動はかなり盛んになっている。興味があれば、学生支援プログラム「e-Sports×U」や、学生主催リーグ「Japanese Collegiate League」、「西日本LoL大学対抗戦」などの情報もチェックしてみてほしい。

(取材協力:神南サロン)

「社会人同士の交流スペースになれば」 発起人のりじろ氏が語る社会人LoLリーグ”LNS”とは

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社会人の社会人による社会人のためのLoLリーグ大会”LNS(League of Legends NIPPON NO SALARYMAN)リーグ(以下LNS)”の開催が予定されている。

2009年にLoLの正式サービスが始まってから約6年が経ち、今では社会人として日本を支えるサラリーマンも、「学生時代は気の合う友達とLoLでブイブイいわせてました!」という思い出を持つ人はいるだろう。

LNS発起人の”のりじろ”氏はそういった思い出を持つ人達のために、仕事をしながらでも無理なく参加できることをコンセプトにした社会人リーグを開きたいという思いを持っている。 のりじろ氏が思い描くLNSとは一体どんなものだろうか。筆者は氏の考えを伺ってみた。

仕事で離ればなれになった仲間と、LNSを通して再び交流する

ーー大会のコンセプトはどういったものになるのでしょうか。(以下筆者)

のりじろ:私はLNSが社会人同士の交流スペースになればなと考えております。

「LNSに参加したいから久しぶりに集まってLoLやろうよ」と仕事をはじめてから会わなくなったLoL仲間が再び集まってチームをつくるなんて素晴らしいことだと思うんですよ。

”社会人の社会人による社会人のためのLoLリーグ”とディザーサイトに大きい文字で打ち出しましたが、私達社会人がLoLリーグを行いたい社会人の為に仕事で忙しい社会人でも楽しめるリーグを行います。腕試しをする方以外にもそういった勝ちよりも楽しむことに比重を置いている方たちにも楽しめるようなシステムを入れようと考えております。

ーー以前に社会人を対象にしたLoLの企業対抗大会”After 5 Gaming(A5G)”が開催されていました。そちらとは違ったものになるということでしょうか。

のりじろ:そうですね。まず期間ですが、AFGが数日限りのトーナメント式の大会だったものに対し、LNSは数カ月に渡って行うリーグ戦です。

またAFGに参加するなら残業は出来ませんがLNSなら残業してからでも参加できるシステムとなっております。そして一番違うところが同じ企業じゃなくてもチームを組めることです。

社会人だって学生LoLリーグみたいなイベントをやりたい!

ーーLNSを立ち上げるきっかけについてお答えください。

のりじろ:社会人でもLoLを楽しめるイベントスペースが欲しかったからです。

話は変わりますが学生LoLリーグ、面白いですよね。

私も参加したいんですけど社会人だと参加できないんですよね(学生じゃないので)。「社会人だって学生LoLリーグみたいなイベントをやりたい!」そういう話を友人にしたところ「やろうか!」と言ってくれLNS立ち上げることになりました。

ーーありがとうございました。

 

学生時代にLoLをプレイしていて、友人と夜遅くまで遊んでいた人は多いはず。その楽しみを知っているにもかかわらず、社会人になって仕事に忙殺され、楽しさを忘れてしまうのはとてももったいない と筆者は思う。

「学生のころのように」というのは無理にせよ、LNSリーグが”社会人とゲームとの関わり方”の一つの指針となってくれることを期待してやまない。

LNSの参加者・運営協力者募集!

現在LNSは参加者と運営に協力してくれる方を募集している。もし「社会人のLoLコミュニティをもっと広げたい。社会人だけどもっとLoLと関わっていたい」と思う人がいるなら、是非とも参加・協力してほしい。

参加希望者は

LNSに参加を希望する人は以下のサイトでLNS告知メールを受け取ろう。

協力者募集要項

当社会人リーグの運営に協力していただけるメンバーを募集しております
一緒に社会人LoLコミュニティを盛り上げませんか!

デザイナー
サイトをデザインして良いサイトにしたいと思える方
UI・UXデザインが得意な方であると更に有り難いです

イラストレーター
イラストを描いてLNSを飾ってくれる方

広報
LNSを1人でも多くの方に知ってもらえるように広報活動を手伝って頂ける方

企画
LNS以外にも社会人コミュニティを使ったイベントを行っていこうと私達は考えております
その新しいイベントを考えていきたい方

フリースタイル
どの部署にも属さずマルチに参加したい方

参加して頂ける方、興味がある方
お気軽に運営ツイッター(@LNSofficial_lol)か代表ツイッター(@noriziroo)までご連絡下さい

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プロ引退後の活動 「ストリーマー」。元プロ選手Rainbrain インタビュー

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League of legends(以下LoL)日本サーバーの本格稼働に向けて、多くの配信者達が同ゲームの配信を行っている。

そんな中、ついに同時視聴者数1000人を超える個人配信者が現れた。彼の名は”Rainbrain”。LoLの日本人配信者で、現在最も人気のある人物だ。昨年までLoLのプロ選手として活動していた彼だが現在は引退し、配信以外にも多くのイベントに出演にするなど、多岐に渡る活動をみせている。

なぜ彼の配信は人気なのだろうか。その疑問を解く糸口を探すため、今回直接取材を行った。また彼の元プロという目線から、日本のLoLに期待していることも語ってもらった!

ストリーマーという活動

ーはじめましてRainbrainさん。近頃は様々なイベントに出演したり、配信にも力を入れられていますね。どういった方針で活動されているのでしょうか。(以下筆者)

Rainbrain:現在は「ストリーマー」を主軸に活動をしています。ゲームの配信者です。プロを引退した後に、僕にしかできないことはないだろうかと考えた時この活動をするに至りました。

イベントに出演するようなことは、基本的に声がかかればといった感じですかね。自分から何かをしていこうとかは基本的にありません。ですが現在のLoLを取り巻く環境を考えるとどうしても人手不足のようで、よく呼ばれますね。

ーメインはストリーマーなのですね。LoLのプロ活動を引退したのちにストリーマーとして活動する人は海外では珍しくありません。元Dignitasのimaqtpie氏や元TSMのDyrus氏など、同時視聴者数の平均が1万5千を超えるストリーマーもいます。

ですが現在の日本ではストリーマーとして成功している方はまだ見かけません。Rainbrainさんはまさに日本人での第一人者になろうとしているわけですね!

Rainbrain:そうですね。前例のないことに挑戦していると思います。でも配信は好きだし、できるところまでやってみようと思います。

ーRainbrainさんの配信の魅力とはどんなところですか?

Rainbrain:正直僕もよくわからないんですけど、視聴者からはよく「面白い配信」と言われます。別に笑いをとりにいってるわけではなく、いたって真面目にプレイしていると思うのですが・・・

ーつまり天然キャラというわけですね(笑)。

Rainbrain:そうなんですかね。僕はただ頑張ってプレイしているだけなんですけどね・・・

ただ、僕はJungler以外のロールも頻繁にやります。ですが慣れていないので、目の肥えた視聴者からしたら変なプレイを連発しているように見えるのかもしれません(笑)。

ーTwitterで、2016年1月の配信時間は300時間以上、1日10時間以上配信したというツイートを見ました。よっぽど配信が好きなんですね(笑)。

Rainbrain:まぁそれほどでも(笑)。1月の配信は、自分がどれだけできるのかというテストケースでもありました。

ーテストケース、ですか?

Rainbrain:はい。僕がストリーマーとして一ヶ月間どれだけ頑張れるかというテストケースでした。この活動で得られた数字を今後に役立てていく予定です。

ーかなり真剣に取り組んでらっしゃるようですね。

Rainbrainさんがこの活動で成功することは、日本における引退した日本人選手達のセカンドキャリアになる可能性があります。頑張ってください!

Rainbrain:周りの人からの期待に応えられるように頑張ります。

ープロ選手の活動を終えた後、もっと他の道があったと思いますが、なぜ現在の活動をするという決断をされたのでしょうか。確立されていない道を歩むのは不安になりませんか?

Rainbrain:正直にいうと、僕は将来のことをあまり考えていません。

ただ、ちょっと幼稚な考えかもしれませんが、普通のサラリーマンになるのは嫌でした。それで、自分にしかできないなにかをしようと考えた時、この活動に至りました。運良く今は超ハードワークです(笑)。今は自分にできることをただ頑張っているだけです。

若手に託す、世界という夢

ー今後の目標はなにかありますか?

Rainbrain:目標ではないですけど・・・強いていうなら、日本が世界相手に勝つ瞬間をみたいですね。

ーなるほど。中々難しい目標ですね。昨年行われたRiot Games公式の世界大会「International Wildcard All-star Melbourne 2015」にRainbrainさんも出場されました。満足のいく結果を残せたとは言えないかもしれませんが、当時は無所属のプレイヤーにも関わらずよく健闘されたと思います。

日本が世界に勝つ瞬間を見たいという思いは、昨年の世界大会の結果を受けてですか?

Rainbrain:そうですね。全てが僕の責任だと言うつもりはないですが、僕の実力が至らずに負けてしまった試合があるのも事実です。リベンジしたいところですが僕はもうプロ選手ではないですし、年齢的にも若くないので、僕の思いを他の若い選手に託すしかないですよね。

ー日本サーバーの本格稼働も目前ですし、日本を背負って立つような選手が現れるといいですね。

Rainbrain:日本サーバーの本格稼働が始まれば、プレイヤー人口は爆発的に増えるでしょう。そこからひょこっと世界レベルの選手が現れてくれればいいんですけどね(笑)。

ー日本で公式サービスが始まってからが期待ですね。ありがとうございました。

今の日本が世界レベルを目指すには

ここからは筆者の個人的な意見である。

日本から世界レベルの選手を輩出していくためには、彼のようにe-sportsシーンの人気ももっと上げていく必要があるように思う。

LoLを競技的にプレイする日本人プレイヤーの人口はまだまだ少なく、多くの「才能あるプレイヤー」達が眠っているはずだ。

だが現在の日本におけるLoL競技シーンの人気は低く、多くの方々はその魅力に気づいていない。そのためスポンサーになる企業側もあまり乗り気ではなく、結果的にほとんどのチームはアマチュアの域を出ることができずにいる。

海外の選手達はストリーミングでの活動や、大会出場で人気を集めている。それにより企業が注目しだし、「人気のある選手達をスポンサーしてさらに人気を高めよう」とするわけだ。ここではじめて選手(またはチーム)に十分な資金が提供され、「プロ」を名乗ることができる。日本はこの流れがまだまだ確立していないように思える。

もしこの流れが一般的に見られるようになれば、日本は「e-sports後進国」から脱却できるだろう。そういった環境になれば多くのLoLプレイヤー達が競技的にプレイし、今までの比にならない競技人口の中から才能のあるプレイヤーが頭角を現すはずだ。

そして流れの源となるのは「人気」だ。より多くのファンが応援してくれれば、選手やチームはよりプロらしい活動ができるようになる。つまり、日本のe-sports選手・団体は、単純な競技シーンでの強さはもちろんのこと、Rainbrainさんのようにメディアに積極的に露出して人気を獲得するといったことも必要になってくるだろう。

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「ゲーマーの活躍する場が清潔であってほしい」 KINGDOMマネージャー児玉信城 インタビュー

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2016年2月15日、リーグ・オブ・レジェンドの公式リーグ「LJL CS(League of Legends Japan League Challenger Series)」は、同リーグ予選に出場するゲーミングチーム「KINGDOM」に出場停止処分を下した。処分理由は『守秘義務違反』だ。

KINGDOMのゼネラルマネージャーの児玉信城(hAFu)氏は、2月13日に対戦相手のチームに替え玉出場の疑惑があったとしてWEBサイト上で告発文を公表。その発表にリーグ規定の守秘義務に違反する内容が含まれていたのだ。

リーグ運営側は、情報の削除勧告を行ったが児玉氏が建設的な態度を示さなかったことを理由に「健全なリーグ構築のうえでKINGDOMの大会参加は相応しくない」として同チームの出場停止を決定。処分を受けKINGDOMがチーム活動を一時休止する事態にまで及んだ。

児玉氏はいったいなぜ、ルール違反を犯したのだろうか。
そして公式リーグ出場停止となったKINGDOMは、今後どのように活動を続けるのだろうか。

尽きない疑問への解を得るべくチームに問合せたところ、渦中の児玉氏がインタビューに応じてくれた。

児玉 信城(hAFu)
LoLのセミプロチーム「KINGDOM」ゼネラルマネージャー。まだ20代ながら豊富なビジネス経験を持っており、実績が乏しいチームで次々とスポンサー契約を獲得するなど、チーム経営者として手腕を振るう。
学生時代は兄弟の影響でボランティア活動に多くの時間を費やし、社会人生活でも福祉施設の運営や、被災地の復興支援などの社会貢献活動に携わる。2011年、体調を崩したことをキッカケにオンラインゲームや競技シーンの存在を知り、2015年9月にはチーム「PLUS ULTRA」にマネジャーとして加入した。PLUS ULTRAはコミュニティ大会「Logicool G CUP」の予選を勝ち抜き東京ゲームショウの大舞台にも立つほど急速に成長したが、コーチのパワハラ問題や選手の不祥事などが重なり同年10月に解散。チーム名をKINGDOMと改め、新チームとして再編を行った。

ゲーマーの活躍する場が清潔であってほしい

―正直に言いますと、こうして取材を受けて頂けるとは思いませんでした。(以下、編集部)

児玉:私としては今回の騒動についてメディアさんの取材を受けたいと思っていました。この件で「あいつはリーグを潰そうとしてる」みたいな誤解もあるようなので……。

―発表の中にはリーグ運営に対する痛烈な批判もありましたので、そう思われる方も多いと思います。事実を公表せず問題を解決する手段もあったと思いますが、なぜ一般に情報を公開したのでしょうか?

児玉:私はゲーマーがスポットライトを浴びる舞台がなくなってほしいわけではありません。むしろ、そういう場が増えてほしいと思っています。ゲームやゲーマーが好きで活動しているわけですし。

ただ一方で、そういった場に対して”スポーツ”や”競技”という言葉が使われ、”選手”として真剣に練習しているプレイヤーがいるのであれば、その場は清潔であってほしい。汚れてはならない。今回もその思いが強く、なかば衝動的に情報を公開しました。

―不正疑惑を公表することについて、KINGDOMの選手たちはどういった考えだったのでしょうか?

児玉:もちろん選手たちも替え玉の疑惑が事実であれば許せない、という考えだったのですが、私が独断で公表したことでかなり動揺させてしまいました。結果として選手の活躍できる機会を失うことにもなってしまったので、今となっては彼らに申し訳ない気持ちでいっぱいです。

―リーグが下した今回の処分についてはどうお考えですか?

児玉:「出場停止」という処分内容を聞かされたときは「なぜ?」という疑問しかありませんでした。ですが実際ルールを違反していましたし、今はこの処分について納得しています。

―替え玉疑惑のあったチームの処分については、どのようにお考えでしょうか?

リーグ側は調査の結果、禁止行為である海外アクセスについては該当選手には処分を下しましたが、替え玉の疑惑については「判断できる証拠がない」として注意処分に留めています。

児玉:処分の内容より「替え玉をしていた」という事実があったのか、なかったのか、その白黒をハッキリしてほしいと思っています。LoLに限らずオンライン大会の中で、こういった問題は今後も必ず出てくる。そのときに「こういった場合は白、こういった場合は黒」と決められるような判断基準をこの機会に作ってほしいですね。

児玉氏は、今後のためにも不正を判断する明確な基準があるべきだという。

児玉氏は、今後のためにも不正を判断する明確な基準があるべきだという。

KINGDOM、再始動

―LJL CS出場停止を受けてKINGDOMは2月から活動を休止していましたが、3月に活動を再開していますね。どういった経緯があったのでしょうか?

児玉:処分が決まった直後、選手の今後のために最大限の償いをするのが自分の最後の役目だと考えていました。そんな中でチームに残った選手たちから「慣れ親しんだKINGDOMのメンバーでチーム活動を続けたい」という声がありました。

―選手の希望だったのですね。

児玉:そうですね。私が先走ったせいで、こんな事態になってしまったのに「一緒に活動したい」と。そう思ってくれた選手たちには頭があがりません。

今回の騒動を受けて、チーム宛に「活動を休止しないでほしい」「これからも頑張ってほしい」というメッセージを100通以上いただきました。中にはゲーム関連の企業さんに「KINGDOMを応援してほしい」というメッセージを送っていただいた方もいらしたようです。そういった温かい声援が選手たちの背中を押してくれたんだと思います。

大変ありがたいことに、騒動の後も「選手たちには罪はない」と新たにスポンサードのお話をしてくださる企業さんもいらっしゃいました。

KINGDOMの選手たちは、たとえ別チームに移籍したとしても今のSplit(1月~3月)のLJL CSやLJLに出場することはできません。試合にも出れず、チーム練習の場もない状況では、選手のチームプレイの感覚はすぐに衰えてしまいます。少なくともメンバーの移籍先が決まるまでは全力で活動を続けること。それが自分にできる、せめてもの償いだと考えています。

―今後KINGDOMはどのような活動をしていくのでしょうか?

児玉:”チーム活動を学べるチーム”として活動をしていきたいです。チーム活動は、”ゲームと向き合いながら、人と向き合っていく”活動です。KINGDOMでチーム活動の楽しさ、大変さを経験してもらいたい。

チームの士気をさげないような気配り、話し方、といったゲームとは直接関係ないけれど、すごく大事なこと。そういったことを学んで、どこのチームに行っても人との関係を良好に保ちながらプレイできる選手を増やしていけたらと思っています。

―児玉さん個人としての活動予定もあるのでしょうか?
児玉:自分の汚名を返上するとか、そういったことは全く考えていないです。今は選手や関係者の皆さまに与えてしまった悪影響をクリアにできるように。そして、それ以上に与えられるものがあるように行動していきます。

特に一番迷惑をかけてしまった選手たちには、活動環境を整えたり、移籍先を見つけるなり、出来る限りのことはしなければなりません。それを終えてから自分の今後についてはゆっくり考えたいと思います。

(写真:天野 雄士)

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C9 Rush選手「Solo Queueで1位を取った後、世界中から声がかかりました」

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League of Legendsで活動しているプロ達は、そのほとんどがゲーム内の高ランクプレイヤーばかりだ。Solo Queueで活躍をしているところにプロチームから声がかかり、そのまま選手として活動する例がとても多い。

現在Cloud 9(以下C9)所属の“Rush” Lee Yoon-jae選手は、世界トップレベルと言われる韓国サーバーでSolo Queueランキング1位に上り詰めた実績を持つ。韓国で1位のプレイヤーともなると、世界中のチームから声がかかったようだ。

彼は現在のチームで活躍しているが、それまでの選手生活は順風満帆ではなかった。競技シーンではチームとのコミュニケーションが必要不可欠だが、外国のチームに加入した彼は言葉の通じない環境で、彼は十分な力を発揮できないでいたのだ。

その当時の悩みや、彼がプロ選手として活動するまでの経緯等を語ったインタビュー記事があったので、今回はそちらを翻訳して紹介しよう。

※インタビューの原文はFomos様が掲載されたもので、Bnu Soapさんの英訳文を日本語に再翻訳しました。

“Rush” Lee Yoon-jae 選手

韓国のSolo Queue ランキングで1位に上り詰めた後、北米のチーム”LMQ”と契約・プロデビューを果たす。2015年には”Team Impulse”(以下TIP)に移籍し、夏のNALCSでチームを3位に導く。世界大会の出場権こそ逃したものの自身は「北米地域で最も優れたJungler」としてMVP賞を受賞。2016年には北米のトップチームC9に移籍し、Junglerを務める。

学業も優秀で、韓国のトップ3の大学で勉学に励んでいた(現在は休学中)。

現在のチーム(C9)について

ーはじめましてRushさん。現在チームは好成績を残しています。この結果に満足していますか?(以下インタビュアー)

はじめまして。僕たちは現在9勝5敗(2016年3月10日時点)で3位という結果です。昨年よりは良い結果(4位)ですが、正直もっと上にいけると思います。

ーC9の強さは何だと思いますか?特徴的な選手の名前も添えて教えてください。

C9の強さはショットコーリングにあります。

さらに、その場で最良の判断をする司令官も大切ですが、その他のプレイヤーが一つの疑いも持たず、指令に素直に従うというのも重要だと思います。その点でいうと、僕たちのSupportである”Hai”は以前からリーダーシップを発揮し、その他の選手も彼の要求に対して十分な仕事をします。

選手個人の能力でいえば、全員が素晴らしい能力を持っています。特にADCの”Sneaky”は、常に一定以上のパフォーマンスを発揮する奴です。

Rush選手の過去について

ー今回のインタビューにあたり、あなたの過去について色々と調べましたが、ほとんど何もわかりませんでした。

突如ランキング1位に上り詰め、北米の競技シーンに流星のごとく現れたのがあなたです。どういった経緯があってプロになったのでしょうか

僕はシーズン2からLoLをプレイし始めました。勉強をほったらかしにして多くの時間をLoLに費やしました。シーズン3では学業に専念し、ほとんどプレイすることはありませんでした。

シーズン4に入り、学校がはじまる前まではかなりプレイしていました。しかし、学校がはじまった後はあまりプレイしなくなり、かといって学業に励んでいたわけでもありませんでした。

そして突然、「今ここでLoLを再開すれば良い結果が出せるかもしれない!」という謎の感覚に襲われ、8月の半ばからプレイを再開しました。その後9月の終わり頃にChallenger Tierの50位に到達し、その後トントン拍子で1位になりました。

当時のプロチームには実力のあるJunglerが少なく、僕は韓国、中国、北米、欧州のプロチームからオファーを受けました。正直、ここまで多くのオファーがくるとは夢にも思わなかったです。結局、北米チームのオファーを受けることにしました。

rush2

ー韓国ではなく北米のチームを選んだのはなぜですか?家族は反対しませんでしたか?

韓国チームに加わる機会はありました。ですがほとんどの韓国チームはすでにロースターが決定しており、僕がサブメンバーになる可能性が高かったんです。

さらに、給与面に関しても大きな差がありました。こういった理由から、僕は北米チームを選びました。

ゲームをやっていることに対して、家族からはうんざりするほど言われましたよ。「学業に専念しなさい」と。ですが、ゲームで一定の成果が出始めてからは、強く批判されることはなくなりました。

ー英語が得意なのですか?C9のウェルカムビデオではとても流暢に話していました。

個人的には英語は得意ではないと思っています。特に発音が苦手で、韓国人独特の発音を理解してもらえるようにチームメイトに協力してもらっています。

ですが、他の海外選手と比べた場合、渡米前で既に多少は話せる方だったと思います。ImmortalのReignover選手を除いて言えばの話ですが。

ー北米に来てから最も幸せだった出来事・つらかった出来事を教えてください。

プロゲーマーとして経験したことは、どれもが楽しい経験でした。全てが良い思い出です。

最もつらかったことは、私がTIPにいた頃のことです。中国人を中心としたチームで、チームが違う方向に進んでしまっていると感じても、コミュニケーションの問題から僕は何もできませんでした。本当に残念な思い出です。

ー去年のシーズン中、最も残念だったことはなんですか?

当時のコーチにNidaleeを勧められたのですが、「プロゲーマーがNidaleeの槍になんか当たるわけがない。僕は弱いチャンピオンでプレイするつもりはない」と拒否してしまい、彼女を練習しなかったことです。

もしあそこでもっと練習していれば、より良い成績が残せたはずです。当時は彼女に偏見を持っていました。そのわりにはLee Sin以外ロクに使えるチャンピオンがいませんでしたが(笑)。

今となっては彼女は僕のメインチャンピオンです。

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「個人プレイ中心から、チームプレイ中心に」変化するプレイスタイル

ー今年の北米チームは、過去に類を見ないほどの注目を集めています。巨額の資金を持つチームや、熟練したプレイヤーが多く参加しています。

資金力の豊富な組織が介入し、2部リーグ(Challenger Series)ですらも多くの金持ちチームが参加しています。キャリアを積んだ国外の選手達が集まっているのだと思います。これらの要素から、NALCSはより競争力の高い地域になったと言えるでしょう。

個人的には楽観視しています。良いプレイヤーやチームと戦えるので、多くのことを学べることができそうだからです。

ー昨年と比べると、あなたのプレイスタイルは個人中心なものからチーム中心なものへと変わりました。一体どのような経緯があったのでしょうか?

昨年のチームは比較的ルーキーが多かったのです。組織的な動きができている敵チームに対して、僕はタンクチャンピオンを選ぶべきだったのですが、大会や練習試合の結果が思わしくなかったので、キャリーチャンピオンを選ばななければいけなかったのです。だから多くの人達が僕のチャンピオンプールの狭さを非難しました。「こんなんじゃまるでただのSolo queueだ」と。

C9に移籍してからは、僕がリスクの高いキャリーJunglerを選ばなくても勝てることがわかりました。このおかげでチームプレイに貢献できるようなタンクチャンピオンも選べるようになったのです。

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【学生活動支援】LoLサークルの動画を公開 早稲田大学 ササキ エリコさん

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4月27日、ライアットゲームズはLeague of Legends(以下LoL)サークルで活動する大学生にスポットライトを当てた動画「League U スポットライト – 早稲田大学」を公開した。

 

動画で紹介されているのは早稲田大学政治経済学部所属の”ササキ エリコ”さん。彼女は大学二回生の時にLoLサークルを立ち上げる活動を始め、現在は70名を超えるメンバーが所属しているという。

広がる活動の範囲 学生が本格的な大会を運営

このゲームを通して友達ができたらなと思って(中略)、ある日ふと思いついてポスターを作りました」というササキさんの思いからはじまったサークルだが、人数が増え、最近では”ロジクール”や”RedBull”、”Twitch”など企業の協力を得て、学内大会や他大学との交流会を開いたりなど、かなり精力的に活動しているようだ。

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学内交流大会の様子。設備もかなり本格的だ。

一人ぼっちの大学生を楽しくさせる

動画でササキさんは「大学二回生のころ、あまり友達がいなかった」と語っている。

しかしLoLサークルの活動を通して多くの友達ができ、その子達に「サークルに入って大学生活変わったよ」「すごく毎日楽しくなったよ」と言われたことが動力源となり、今まで頑張ってきたらしい。

今後のサークルの方針について、彼女は以下のように語った。

やっぱり一人ぼっちで大学にいる子たちってすごくゲームが好きな子が多いと思うので。そういう子たちを楽しくしてあげられる、そういう人たちを救ってあげられるようなサークルを作っていってもらえたらなとは思います。

LoLを通して学生生活を豊かに

今回はサークルで活動する一人の女性にスポットを当てた動画を作製したライアットゲームズだが、同社は学生支援に非常に積極的なことでも有名だ。

北米では大学間対抗試合の主催はもちろんのこと、学生のイベント(大会運営、交流会、メンタープログラムなど)のサポートやガイダンスなど、情熱を持った学生がLoLを通して成長することができる環境を整えている。

日本でも最近”e-Sports×U”という学生支援プロジェクトが開始され、現在、多くの大学サークルが参加している

好きなもの(LoL)を通して自分を成長させ、学生生活を豊かにするということは非常に好ましいことだ。学生でLoLをやっている方はこの機会を通して、自身をより一層成長させてほしい。

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チームで重要なのは”社会性”や”チームワーク” Afreeca Freecs監督、Kang Hyun-jong氏インタビュー

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(※編集部注:この記事は、GAMESTAR提供記事を再編集したものです)

配信サイト「アフリカTV」がスポンサードを行う、韓国のLoLプロチーム「Afreeca Freecs」。
今回、その監督を務めるKang Hyun-jong氏にチームの状況や監督業について語って頂きました。

インタビューア:mizuiro

新生チーム「Afreeca Freecs」

――2015年12月に「Rebels Anarchy」のメンバーを引き継ぐ形で設立された新しいチームということですが、現在のチーム雰囲気はどうですか?

League of Legends Champions Korea (以下、LCKと称す)のSpring Splitは5位で出終わったんですが、かなり良い雰囲気です。

Semmer Spritも期待されるチームと認識しています。

 

――監督は今まで「CJ Entus」でも監督業を務めており、そこからの移籍ということですが、経緯など教えてください。

韓国国内最初のLoLチーム「MIG」というチーム結成する際に監督して活動しました。

2012年に「Azubu」に移籍し、World Champion Shipで準優勝した次のシーズンである2013年に「CJ Entus」に移籍しています。

「CJ Entus」監督時代に、オーナーや担当者が変わったことにより方向性が違ってきてしまい、移籍することを考え始めました。

移籍先は外国のチームも含めて考えていて、日本の強豪チームも候補の一つでした。e-Sports SQUARE AKIHABARAまで視察に行ったこともあります。

そんな中、「Afreeca Freecs」から直接オファーを受け、監督を引き受けることにしました。

元々あった「Rebels Anarchy」というチームを引き継ぎましたが、新しく一つのチームとして仕上げていく必要があり、それには「MIG」時代に培ったノウハウが活かせると思いました。

 

――LCK Spring Splitにて5位という成績でしたが、Summer Splitでさらに上位を狙うために、何か現在考えていることはありますか?

LCK Spring Splitは選手とコーチが初めて出会ってから間もなく、お互いを”知る”期間でした。

Summer SplitはもちろんWCSを目指しているチームなので、戦略的な戦いをしていきたいと思っています。

ゲーミングチームの”監督”という仕事

――プロゲーミングチームの”監督”という役目はどのようなことを行うのでしょうか?

主にゲーム以外のコーチングをすることが多いです。チームのスケジュール管理、選手の健康やメンタルの管理を行います。

韓国では10代の後半からプロゲーマーを目指す人が多いので、ゲーム以外の人間性、教養、知識などを身につけないまま、プロゲーマーになる人が多いです。

「Afreeca Freecs」では、それを教えるのが監督という業務だと思っています。

 

ゲームのことでは、LCKの試合時にBAN&PICKのやり方も教えることがあります。

韓国では、会社に出勤するように監督業を行っている人もいるが、選手と一緒にゲーミングハウスで暮らしながら、生活を送っています。

家庭を持っている監督は難しいと思いますが、家庭を持っている状況ではないので選手と一緒に暮らすことができています。

 

――選手たちと暮らしているとトラブルも色々ありそうですね。

もちろん色々トラブルは発生します。その時に交通整理をするのも監督の役割と思っています。

体調が悪くなった選手のケアや、ゲーム内でのトラブルとか理解をして、説明をして良い方向に導いていくというのも監督の役割だと思っています。

 

――試合に向き合う選手に対して「どうなって欲しい」というを意識で指導をしていますか?

ゲームももちろん重要ですが、私は特にゲーム以外のことを重要視しています。

具体的にいうと社会性やチームワークです。

ゲームしかしていなかった選手もいて、個人主義的な傾向が強い選手もいるので、社会の中でどのように行動しなければならないのか、社会性を伸ばしていこうと思っています。

いつも選手たちに強調しているのは”社会性”や”団体の中での自分の位置づけ”というものです。

もちろん、すべてのプロゲーマーがそういう傾向ではないのですが、そういった良い方向に導いていくことも監督やコーチの役割ではないかと思っています。

 

――選手たちが試合に勝つためにはモチベーションがすごく重要だと思いますがどのようにコントロールしていますか?

モチベーションを保つためには”チームワーク”が重要だと思っています。

野球に例えると投手がいくら頑張っていても打者が打たなければ勝てません。

なので選手に余裕があるときは、他のチームメイトのことをフォローするように指導をしています。

 

今まで”チームワーク”という単語を使ってきましたが、具体的に言うと「共に何かを成し遂げるために信頼すること」が大事だと思っています。

チームの目標を成し遂げるには信頼と配慮が大事だと思っています。

「日本のプロチームはまだまだ勉強が必要」

――「Afreeca Freecs」に日本の選手を所属させることも考えられますか?

eスポーツの特徴はゲームをプレイする上で言語の壁があまり無いことです。

なので良い選手がいれば、日本の選手でも「Afreeca Freecs」の選手として所属することは、可能性は0ではないと思っています。

日本のチームを視察した時に感じたのですが、日本人は礼儀がしっかりしている印象があります。

また、教わるときの姿勢に驚きました。話している言葉がわからないにも関わらず、眼差しは真剣で話を聞こうとするのです。その姿勢はポジティブに考えています。

ぜひ、良い選手がいたら紹介してください。

 

――日本のeスポーツ事情はどのような印象をもっていますか?

個人的に幼いころから日本は行ってみたい国の一つで憧れでした。

日本はコンソールゲーム機が強いという印象があります。

格闘ゲームの人気をみると、インターネットの設備とか改善しなければならないが、可能性があると感じました。

ゲームスタイルは各国で様々なスタイルがあると感じています。

日本で人気を得たゲームは日本のスタイルが出てくると思っています。繊細なプレイスタイルという印象です。

 

――日本のLoLの試合は見た時の印象はどうでしたか?

正直なところ、日本のプロチームはまだまだ勉強が必要だと思います。

韓国のスタッフや選手が日本に来ているとも聞いています。

LoLに関して韓国がある程度影響力を持っている国家なのが現状です。日本はそれを吸収して日本スタイルを伸ばしていくのが課題と思っています。

アジアの日本や韓国がお互いのスタイルを伸ばしていくのが良いと思っています。

 

日本にはゲーミングハウスを持っていないチームもあると思いますが、「MIG」で活動していた頃は同じか、それ以下の環境で、その頃の状況と重なります。なので日本のすべてのLoLチームを応援したい気持ちでいっぱいです。


強く印象に残った言葉は「重要なのは”社会性”や”チームワーク”」という言葉です。

これは、ゲーミングチームだけに言えることではなく、社会に出ているすべての方に言えることではないかと感じました。

こんな「理想の上司」がいる「Afreeca Freecs」のLCK Summer Splitには期待せざるおえません。

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